◆所蔵品から◆ 資料ナンバー6123 図解ポスター「現代戦車の現はれるまで」の話 資料班
ポスター「現代戦車の現はれるまで」
今月は、図解ポスター「現代戦車の現はれる(あらわれる)まで」をご紹介します。まずは全体をご覧いただきます。
ポスター「現代戦車の現はれるまで」発行者情報と解説文冒頭
左下に書かれている文字の一部をご覧いただきます。
左端にある発行元の情報の部分には「陸軍省 文部省後援」「国防科学雑誌 機械化」「財団法人 機械化国防協会主宰」「山海堂出版部発行」と書かれています。
隣の3段組の文章は、「戦車が実戦に登場しだしたのは、前欧州大戦から…」と始まっています。「前欧州大戦」は、第1次世界大戦を指していると思われます。「機械化」という雑誌は1940年から1945年の間出版されていたので、このポスターもその時期のものといえそうです。
ポスター「現代戦車の現はれるまで」図①②③④⑤⑥
ポスター「現代戦車の現はれるまで」解説文
戦車の歴史の図を、古いほうから見ていきます。右上から下に時代が進みます。
①西暦紀元前860年ごろの移動式城塞・➁同紀元450年ごろの車輪付き移動塔
古代の戦車は、移動する建物だったようです。何本もの棒の上にのせて、棒を転がして移動させていました。武器は弓矢が使われています。
➂紀元1200年ごろの二輪戦車 中世紀人が非常にこわがったという
この絵からはロボットアニメ(少年が人型の機械を操縦して戦う)に通じるものを感じました。検索をしたのですが、この絵のモデルとなったものが何なのか探し出すことはできませんでした。
④紀元1420年設計の家屋塔載密閉式戦車 面積20エーカー
1エーカーは約4047平方メートル、20エーカーだと幅も奥行きも数百メートルになります。
⑤1532年の戦車 兵器が弓矢から鉄砲に 人力で動かす・⑥1535年ドイツにあらわれた軽砲を持つ戦車 車体が重く走行困難
火薬が戦争に使われるようになると、戦車も変わります。弾丸を防ぐために壁を厚く丈夫にすれば重くなり、動かすのは大変になります。
ポスター「現代戦車の現はれるまで」図⑦⑧⑨⑩⑪⑫
ポスター「現代戦車の現はれるまで」解説文
⑦1538年イギリス ヘンリー8世時代の2階造り戦車・⑧1540年ヘンリー8世時代 多くの銃眼を持つ戦車・⑨1588年イタリア人アゴスティーノ・ラメルリの設計した水陸両用戦車
16世紀、日本だと戦国時代にあたります。馬車や外輪船の形の戦車が出てきました。馬も弾丸にあたらないように内側にいるのだと思われます。
⑩1885年英国の特許になった蒸気機関付きの戦車・⑪1897年ドイツの発明家が設計した陸上戦艦・⑫1902年英国人ベニントンが設計した旋回砲塔つき戦車
19世紀には蒸気機関が登場します。戦車にも煙突がついていて、煙が出ています。⑪は戦車ではなく陸上戦艦と書かれています。「運動がのろくあまり活躍しなかった」と説明があります。
⑫になると戦車と聞いて思い浮かぶような形に近づきます。上半分は。
足まわりは「何かが足りない」感があります。
ポスター「現代戦車の現はれるまで」図⑬⑭⑮⑯⑰⑱
⑬1903年英国で考案されたもの 火力のわりに走行が不自由・⑭1904年英国 試作されただけで戦闘に用いられなかった・⑮1905年ドイツで考案された偵察用装甲自動車
このあたりからは年代の分け方も細かくなっています。「試作品」的なものが多く紹介されています。動力は蒸気機関からエンジンに移行しています。
⑯1916年英国 初めて無限軌道(キャタピラ)をつかった最初の近代式戦車・⑰1917年3月ドイツで完成したA7V型戦車・⑱1918年秋ドイツが試作した100馬力ガソリン機関2台を備えた戦車
キャタピラが使われた戦車が出てきました。⑰には、「無限軌道(キャタピラ)は防弾鋼板の内側にある」と解説があります。
ポスター「現代戦車の現はれるまで」
最後に、左上の「戦車解剖図」をご覧いただきます。
図についている説明は、右上から時計回りに
「回転展望鏡」「動輪」「減速装置」「摩擦クラッチ」「可逆歯車筐」「発電機」「摩擦クラッチ」「電動機」
です。
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