語り手の会例会 6月29日
運営委員 高橋 よしの
語り手の会例会第15回が6月29日開催されました。語り手の方の高齢化に伴い現在10数名の方が語り手として活躍なさっています。6月なのに猛暑が続き、この日は語り手の参加者は5名。語り継ぎ手の6名(オンラインを含む)と事務局メンバーを入れると20名の参加でした。
代表の坂井榮子さんの挨拶にはじまり、語り継ぎ手の会リボンの会代表中村桂子さんの挨拶、事務局の吉岡由紀夫さんの2024年度活動のまとめ、2025年度活動について報告がありました。
吉岡さんは「創立以来、2024年で『ピースあいち』の語り手の話を聞いた人数は7万人を越えました。愛知県の人口を約750万人とすると、約1%の人が話を聞いたことになります。長年語り手として活躍された望月菊枝さんの訃報が5月にありました。望月さんは、昨年の“名古屋平和の日”の記念事業で話されました。いつ、お話ができなくなるかわからないという中で、語り手みなさんの要望にできるだけ答えたい」と。また、語り手の方から「“語り継ぎ手の会”と“語り手の会”の統合を検討してはいかがでしょうか、理念を共有しているのですから」という要望を紹介し、ご意見を伺いたいと話しました。
語り手の方からの現況報告では、語りで出会った中国人留学生の平和への熱い思いや、「命ある限り語りたい」という思いが話されました。それを、受け止めるように語り継ぎ手の方は「自分にできることは何だろうかと考えながら語り継ぎをしていきたい」また、「語り継ぎは大変ですが思いを、子、孫たちに伝えたい」と語っていました。
最後に宮原館長が「語り継ぎは誰かがやっていかないといけない。ピースあいちは全館あげてやっている。難しいことに取り組んでいるのですが、『戦争をわすれない』という目標を語り手と語り継ぎ手をはじめピースあいち全体で取り組んでいきたい。ご協力ありがとうございます」と締めくくりました。
そして、この会は、次回からは語り継ぎ手の方との合同となる方向が検討されていると事務局から報告がありました。
当日は、語り手の橋本克己さん創作の短歌6首が会場に掲示されました。その中から2首。
・混濁の時だからこそ語り継ぐ光と希望言霊(ことだま)こめて
・夢抱き老いの毎日もがく吾平和の祈り努々(ゆめゆめ)忘るな
