開館18周年ピースまつり開催◆5月3日

ボランティア  伊藤 真利





 5月3日、開館18周年ピースまつりが開催されました。この日は憲法記念日。五月晴れの中130人を超えるみなさまにご来館いただきました。

 オープニングのステージは、『仮面の吟遊詩人』。
 一曲目は「街をつくろう」。ピースあいちができて18年。この18年の間にも故郷があっという間になくなってしまうということが世界中に起きている。東日本の震災など自然災害だけでなく、ガザやウクライナなど…。しかし、一歩一歩前に進む、街をつくろうと歩みだした人たちがいる。そういう人に寄り添う歌を~。と作ったと紹介がありました。
 つづいて「イマジン」「戦争を知らない子どもたち」など7曲を熱唱。「戦争を知らない子どもたち」は、終戦(敗戦)から25年の1970年に生まれました。今、世界は戦争を知っている子どもたちであふれています。『世界中の子どもたちが、戦争を知らない子供たちに!』とメッセージが添えられ、会場全員の方々で熱唱することが出来ました。
 ピースあいちのボランティアが作詞した詩に曲を付けた「故郷」「Peace in Love」も紹介されアンコールは「自由を見たい」が歌われ、素敵なライブコンサートで盛り上がりました。

 ステージ企画第2部は、『平和への祈りを花に託して』。
 花舞い人‐ひらりさんがラウンド‐ブーケを、クラッシックに合わせてコンテンポラリーダンスを舞いながら披露しました。ひらりさんは「花と踊りが大好き。健康に踊りながら花を生けることができたらと花とともに舞います。花を通して幸せと平和を」と、ユーミンの『春よ来い』のピアノ曲に合わせ花束を作り上げました。でき上がったブーケは、ご来場のお客様にサプライズ‐プレゼントされました。ひらりさんからは、「お客様の笑顔がとても素敵でした。和やかな会場で温かい大きな拍手が励みになりました。お客様以上に自分自身が、とても楽しませていただきました。」とメッセージが、届きました。

 ステージ企画最後は『ピースあいち朗読の会‐オリーブ』の朗読会。
 「百羽のツル」(花岡大学作)、「花咲き山」(斎藤隆介作)、「蜘蛛の糸」(芥川龍之介作)「今なお、屍とともに生きるー娘から見た父の戦後」(柳川たづ江作)の4作品が紹介されました。「今なお屍とともに生きる・・・」は父親の沖縄戦を語り継ぐピースあいち語り継ぎ手の柳川さんの書籍の記述の一部を紹介したものです。オリーブの名前は、「国連旗」に描かれた平和の象徴であるオリーブから名づけられ、歴史を学び、今も続く戦争の理不尽な被害を伝え、世界平和を生の声で訴え続けていくことが使命と、活動しています。

ピースあいちの展示の解説もありました。

1階 常設展
『現代の戦争と平和』
最新の年表にリニューアル
ガイド:館長 宮原大輔さん
2階 常設展
「愛知県下の空襲、戦争の全体像、戦時下のくらし」
ガイド:運営委員 吉岡由紀夫さん
3階 名古屋空襲展
「80年前 父は、名古屋を焼き尽くした」
ガイド:運営委員 金子力さん

 大盛況の内に幕を閉じることができましたことに感謝するとともに、これからも、お一人でも多くの方にピースあいちへ気軽に足を運んでいただけますようお願い申し上げます。

参加者の感想

・ライブステージの「戦争を知らない子どもたち」は50年前にはやった曲ですが、改めていい曲だと思います。「ボクらは戦争を知らない子どもたちだ」と言いつづけることができるように、そういう人たちが世界中に広がるようにという渋井さんの言葉に同感。

・空襲展のガイドはわかりやすい話でよかった。2階の常設展の写真はショッキングだが展示し続けることが大切だと思いました。

・オリーブによる「蜘蛛の糸」の朗読がすばらしかったと思います。声の出し方、間のとり方、臨場感が満点で改めて原作を読みたいと思いました。