「豊橋戦争遺跡と三ヶ根山を巡る」日帰り旅
ボランティア(戦跡班) 加納 博
1月31日、「ピースあいち」戦跡班企画の「豊橋戦争遺跡と三ヶ根山を巡る」日帰り旅に行ってきました。この日は、参加者の普段の心がけが良く、非常に良いお天気に恵まれて、1月の寒さは全然感じられませんでした。


予定時刻より10分程早く出発して、三ヶ根山の山頂にある殉国七士墓・比島観音を見学しました。「殉国七士」とは、戦後の東京裁判で戦争犯罪人として絞首刑となった、A級戦犯の土肥原賢二、松井石根、東条英機、武藤章、板垣征四郎、広田弘毅、木村兵太郎の七人を指し、「殉国七士廟」は、火葬された彼らの遺骨の一部が入っているお墓です。そこでは、見学者それぞれの感想があったと思います。
戦争犯罪人への処罰は、本来は日本人自らが反省の上やるべきだと思いますが、今回の大戦では敗戦国として、無条件降伏の一貫として、人間の誇りを無視した裁判だったのではないかと感じています。
「比島観音」は、フィリイピン方面で太平洋戦争中に戦没された52万人犠牲者の霊を供養するため遺族の方々が建立したものです。参拝に来ていた人が「女の子の人形」を見せて話してくれました。その人形は、知人の住職が戦時中、西洋人形や支那人形を持っていた家庭の人に協力して軍部の目から隠して預かっていたものだそうです。すごい勇気の持ち主だったと思いました。
そこを後にし、蒲郡市内のラグーナ「花ごよみ」にて予約してあった美味しい海鮮ランチを食べたり、お土産を買ったりして楽しみました。


午後は愛知大学豊橋キャンパス内に現存している第15師団関連施設を名古屋市教育委員会文化財保護室の伊藤学芸員に案内していただきました。旧第15師団司令部跡地と旧歩兵第60連隊跡地を詳しく説明してもらい、参加者のみなさんは真剣に見聞きしていました。
その後は陸軍墓地や歩兵第18連隊関連施設(豊橋公園内)を見学して、最後に豊橋名物のヤマサちくわ本店に寄ってまた思い思いのお土産を買って、無事に帰ることができました。マイクロバスの運転士さん、戦跡班での役割を分担した方々や参加者全員のご協力で無事に実施できたことに感謝して、報告とさせていただきます。