特別展「みんなで学ぼう 日本の憲法」準備チームに参加して
「もし自分が先生だったら?」
PATHメンバー 岡原里佳(名市大)
こんにちは。名古屋市立大学3年の岡原里佳です。私の所属するサークル、PATHを通して憲法展に参加させていただきました。
いつもは展示を見ているだけの立場でしたが、今回は初めて自分が展示を考える側にまわって、たった一枚の展示でも簡単にできるものではないということを学びました。文字数が限られている中で自分の伝えたいことを最大限に伝えることができるよう、文章を練っていく作業はとても大変でした。
私が展示を考えるうえで気を付けたのは、「主役は展示を見る人である」という点です。ただ単に知識が羅列してあるだけでは、知識として終了していまい、見る人自身に考えてもらうということができません。特に私のような展示に関しての知識がそれほどない若い人の多くは展示を見てもそれほど実感が持てず、へえーそうなんだ程度で済ましてしまいがちです。

私は今回の展示パネルで、「もし自分が先生だったら?」という問いかけをしました。この問いかけにでは2つ伝えたいことがありました。
一つ目は憲法についてこれから考えるという人に、どこかから借りてきたような立派な意見を自分の意見のように語るのではなく、より身近な自分の経験や人生と憲法を結び付けて憲法について考えてほしい、ということです。
憲法に関しての意見はネット上や本の中でもどこにでもあふれています。それをそのまま自分の意見にしてしまうのではなく、自分と憲法を直接結びつけ、身近なところから憲法について考える必要があるのではないでしょうか。現在のように憲法が政治の場で語られることが多く、国民との距離ができてしまっている今だからこそ必要とされていることなのではないでしょうか。

二つ目は憲法についてよく知っていて、すでに自分の明確な意見があるという人に護憲、改憲にこだわることなくもう一度初歩に戻って憲法を見直してほしい、ということです。
護憲、改憲それぞれ違った意見があり、自分たちの意見を主張したいのは分かります。自分たちの意見を聞いてほしいのであれば、まず相手の意見に耳を傾ける必要があるのではないでしょうか。どちらも主張してばかりでは話が平行線で何も進みません。憲法の意味が問われている今だからこそ、自分たちの意見を絶対間違っていないと思い込み、強く主張するのではなく、一度原点に戻り中立な立場で憲法を見つめ直すことが必要なのだと思います。
私の憲法に対する立場はまだぼんやりとしたままというのが正直なところですが、これから私の人生のなかでその答えを見つけていきたいです。