所蔵品から 資料ナンバー1159 軍艦・汽船・飛行機断面図集 の話 資料班

大きな船とか、外国の最新型の飛行機とかの、「断面図」です。なんだかわくわくしませんか?
今月は、1931年(昭和6年)発行の「少年倶楽部」の付録、「軍艦・汽船・飛行機断面図集」を紹介します。
B5サイズの冊子、と思いきや、じゃばらというか屏風というか、長い紙をジグザグに折りたたんである作りです。
断面図、というか内部の様子が描かれている乗り物は5種類。「大飛行機」「大飛行艇」「潜水艦」「大汽船」「航空母艦」です。ひとつずつ見てみましょう。

大飛行機

10:料理人 11:酒場(バー) 12:ガソリンタンク 13:喫煙室
大飛行機
「英国の40人乗りの大旅客機」。
羽(つばさ)が上下2段になっているタイプの飛行機(複葉機)です。羽(つばさ)の前で、プロペラが回っています。大発動機(エンジン)は、説明文によると、「500馬力4台」。
内部は2人掛けの座席が通路の左右に並んでいて、向かい合って座れる席もあります。特急列車の座席に似ています。、酒場(バー)があり、料理人がいます。酒場よりうしろにある旅客室は、「喫煙室」です。80年も前の飛行機が、喫煙スペースを分けていたというのがけっこうびっくりしました。間接喫煙を防ぐための分煙とは違う目的があったのでしょうか。

大飛行艇

5:接待係 7:旅客室
大飛行艇
「英国から地中海を超えて、はるばるエジプトまで旅客を運ぶために作られたもので、海を走ることも出来れば空を飛ぶこともできる、英国最新式の大飛行艇です。」
向かい合って4人で座れる席が4つあります。向かい合う椅子の間にはテーブルもあって、ゆったりしています。
と書きましたがよく見ると正面の人と足がぶつかりそうになっているし、2人並んで座っているところも、けっこう密着してます。案外きゅうくつかもしれません。
「接待係」が搭乗しています。接待係は、男性のようです。
潜水艦

潜水艦

10:魚雷 9:潜舵
こちらも英国のです。速射砲や魚雷発射管があります。潜水艦って、軍艦の一種なのですね。海底探査機のイメージが強かったのですが。そういうのは潜水艇というらしい。
乗務員は、白い帽子、白い上着ですが、足の方はもこもこというかだぶだぶというか、ふくらんだ感じのズボンです。白色ではなく、色が付いているように見えます。ひざから下はぴったりしています。長靴かゲートルを着用しているのでしょうか。
「水上を走る時は重油機械、水中は電動機と使い分けている」とか、「魚雷を発射するとその分軽くなって浮き上がってしまうので海水をタンクに取り入れてバランスを取る」とか、興味深い解説も載っています。
大汽船

大汽船

31:一等社交室 11:一等船客室 32:床屋 33:一等大食堂 28:楽隊室

3:三等社交室 5:売店 6:児童室 7:三等船客室
汽船って何、というところから謎だったのですが、蒸気機関の船、だそうです。蒸気機関車なら汽車なので、いわれてみれば納得。豪華客船といわれるような船です。「設備は最新式…何から何まで行き届いている様子をご覧ください」
ということで、何から何までの一部を抜き出してみます。
児童室 ダンス室 植物温室 エレベーター 読書室 楽隊室 社交室(一等・二等・三等) 食堂(一等・二等・三等) 床屋 喫茶店 トランプ室 化粧室 テニス・コート 喫煙室 遊戯室 プール 歯科医室 手術室 金貨庫 家具庫 自動車置場
客室と食堂と社交室は、一等二等三等があります。三等の設備は船首に、二等の設備は船尾に固まっています。一等は真ん中です。食堂と社交室は、一等のは天井が高く、内装も豪華。一等食堂には楽隊室が付いていますから、生演奏付き。たぶん。
二等と三等の客室は、2段ベッドです。
航空母艦

航空母艦

36:飛行甲板…飛行機が出発したり、着いたりする甲板

21:機関兵室 17:兵員室
「飛行機50台を積んで、1時間30ノットを走る航空母艦、英国海軍自慢のカレーヂヤス号です。」
帽子も上着もズボンも白の乗組員と、白い帽子に濃色の上下の乗組員がいます。舵を取るところとか、秘密無電室には白い服の人がいて、飛行機のまわりには濃い色の服の人がいます。船の係と飛行機の係で服装が違うのだろうな、と思って、よく見てみると、白い服の人ばっかりが集まってくつろいでいる部屋と、濃い色の服の人ばっかりがくつろいでいる部屋があります。白い服の人が集まっている部屋が「機関兵室」、黒っぽい服の人の部屋が「兵員室」です。両方とも「航空兵室」(ここで食事もすれば手紙も書き、夜は寝床となるところ)なのですが、航空兵室にはもう1種類「士官室」というのがあります。えらい人用のこちらは個室や2人部屋・3人部屋になっています。
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http://www.peace-aichi.com/20120622_danmenzu.pdf
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