ピースまつり恒例バザー風景                 ボランティア 廣瀬 眞由美


 5月7日、8日に開催された『ピースまつり』は、前庭(平日駐車場スペース)も含め、全館をフル活用して、来館者、スタッフも一緒になごやかに楽しく盛り上がりました。ブログで、一部ですが、たくさんのお客様とスタッフの当日のようすを、ご覧頂けます。正直な感想をコメントして頂けると次回の参考になりますので、よろしくお願いします。

 私は、7日(土)に3階のバザースペースのピースあいちの接客係を担当しました。というのは、今回、あいち女性九条の会が、パッチワーク作品、布草履、洋服など丹精込めた手作り品を、ギャラリーのように並べて西側スペースでバザー参加してくれたからです。
 大量生産の実用品(100円ショップは、ありがたく利用しているが)は、便利で気軽だけど、ちくちく針で縫い合わせた布の色合いや風合いは、改めていいなあとため息が出ました。雑巾さえも売っている昨今では、なかなか、その価値に気づかないかもしれませんが、とにかく丁寧な針仕事作品を見ると感動します。私は、昔、祖母が、雑巾や台拭きを花や手まり模様で刺し子のように縫っていたのをなつかしく思い出しました。

 さて、オープニングコンサートが終わる11時15分頃には、バザー目当てのお客様が、もういっぱい並んでいるようでした。私は、毎回、お客様が突入してくる瞬間が一番緊張します。(とにかくすごい勢いで、絶対いいものをゲットするぞというパワーが溢れているんです、みなさん全員!そりゃあ、休みの日に朝早くから出かけてじっと並ぶのですから、当然ですが。朝寝したいとか、言っているような人は、もっと後からゆっくり来ます。)

 始まってみれば何のことはなく、お客様は手慣れたもので、一瞬にして全体の位置を見回し把握すると、好みの品物の優先順位をつけ、軽快に陳列台や人込みを縫って精力的に品定めし、連れの人に感想を聞いたり相談したり、会場は一挙に熱気がむんむん立ちこめ、すごい賑わいとなりました。 
 中には、鋭い眼光で値踏みするプロのバイヤー風の男性、始まったばかりなのにもう値段交渉をする人、何かお目当ての品があるのか、陳列台の下方においてあるかごの中を探す小学生、それにつきあうおばあちゃん? ガラス器のそうめんセットを1組だけ売ってほしいというご婦人。確かに重いものは、もうそんなにいらないなと同感する私。
 つぎつぎ繰り出される交渉の値段は、ほとんど100円から500円の間で、滅茶苦茶お値打ちなんですよ。でも、みなさん、真剣そのもので粘り強く交渉上手のいつもの光景です。そのやりとりが、バザーならではの楽しみなのか?もともと、善意でバザー用に提供された品物ばかりで、新品のものは、お店で買えば、10倍以上するものも多い。もちろん、なつかしい昭和の時代のものもあるので、実用品ばかりとはいえないかもしれませんが。

 そういうわけで、お客様の満足度を左右する値付けが一番むずかしく、スタッフも準備が大変だと訴えていました。
 非常に高価な工芸品でも、買い手がつかずに売れ残ってしまうようでは、元も子も無く、さりとて、他との釣り合いがとれないような安値にするわけにもいかず、本当に悩むところです。
 特に陶器の場合、家で普段用に使いたい人は、木箱など邪魔になるから不要だが、箱や蓋に書かれた作者名にこだわる人もいる。前回、カエルの置物の作者と箱に執着した人がいたように、実は、美術品として価値の高い品物も百円単位で値付けされているかも。
 提供者には、本当に申し訳ないですが、需要があるかどうかだけが決め手の厳しい、いい加減な現場です。
 珍しいものには、長年かけて収集したと思われるぐい飲みや杯が、大きな箱一杯ありました。立ち寄る人が、手に取りながら、その絵付けや形に感想を言ったり、花が生けられるとか、料理に使えるとか、会話が広がって、ほんのちょっと愉しくお店屋さん気分になります。

 また、効果的だったのは、スペースの真ん中に置いた姿見です。 そのお陰で、アクセサリーや洋服を試着しながら、おしゃべりが弾んで、予想より品物の売行きが早かったように思います。 
 洋服は、畳んで並べるよりハンガーにかけた方が、目につく機会がずっと増えるみたいです。その中で、春から夏の間活躍できそうな淡いピンクの薄地ジャケットは、相当たくさんの女性が、気に入って、鏡前で試着していました。意外だったのは、やさしい雰囲気で似合っているように見えたのに、そろってみなさんが、派手だと敬遠されたことでした。 派手というより、目立ちたくないと思われるのでしょうか。上品な感じだったのに、とても残念でした。
 この機会に、いつも買わないような服も「これ、バザーに協力したのよ。」と話題にしながら、着るのもバザーがまたひとつ楽しめる方法かと思いました。

 最後に、廊下に並べられた書物は、時間をかけてじっくり探せば、なかなかおもしろい本が、見つかること請け合いですので、次回のバザーで試されてはいかがでしょうか?