「戦争体験を語り継ぐ会」2月例会を開催しました
ボランティア 近藤 世津子
厳しい寒さが続いていましたが、一転春の陽気となった2月15日、「戦争体験を語り継ぐ会」の例会が開催され、会員・事務局総勢23名が参加しました。昨年11月に二つの会が統合、新たな組織で初めて行われた例会です。
第1部では、これまで、ご自身の大叔父の戦争体験を語り継いできた小澤美由紀さんが、小島鋼平さんの「昭和の学童疎開」を語り継ぐ試演を行いました。小島さんは自作の紙芝居を用いて、国民学校6年生で経験した学童疎開の体験を語っておられました。今回は、当時の情景を色鮮やかな水彩で描いた紙芝居を活用し、そこに歴史的背景や、小島さんが実際に語る映像などを加えて構成した語り継ぎです。
語り継ぎが終わると、参加者からは「絵が素晴らしく、訴えるものがある」「聴衆に語句が理解してもらえるような工夫を」「小島さんの『思い』を入れた方がよいのでは」などの感想やアドバイスがありました。
第2部では、統合後の新たな試みとして、語り手・語り継ぎ手が、自身の経験から、語り(語り継ぎ)への臨み方や課題などを話し、会員の参考にしてもらうプログラムを行いました。
初回は、松下哲子さん(語り手)、澁谷美子さん(語り継ぎ手)が登壇、それぞれ経験からのお話をしていただきました。
満洲での体験を語る松下さんからは、「負の歴史として満洲のことを語らなければと思う。」「『戦争は嫌だ』と言うだけではなく、戦争をしないために自分は何をしなければならないか、を考えてほしい。」との言葉がありました。
澁谷さんは、過酷な戦場体験をした上野三郎さんの語り継ぎをしていく過程で、加害体験をどう扱えばよいかについての葛藤、読んだ本の一節を使って、聴衆へ自分の思いを伝えた経験などを話されました。
実践的であり、常に様々考え抜いて語りをしているお二人ならではの経験談であり、参加者にとって大変参考になるお話であったと思います。
最後に、語り手の橋本さんから「語り手だけではなく、語り継ぎ手も「世界に平和を」という思いを込めれば、きっと相手の心を打つ話ができる。」との、語り継ぎ手にとって大変心強いエールをいただきました。
例会では、活発な意見交換もあり、今後の会の発展を期待させる新たな船出となりました。