戦争体験語り継ぎ手の会(リボン)例会を開催しました

ボランティア  近藤 世津子





 9月21日、戦争体験語り継ぎ手の会(リボン)の例会が開催され、会員・語り手の方・事務局総勢22名が参加しました。
 今回は、リボン会員の原田貴之さんから、これまで展開されてきた平和活動への取り組みを報告していただきました。

 原田さんは広島県出身、子どもの時から平和活動はずっと身近な存在でした。大学卒業後はバックパッカーで世界を旅して、様々な人と出会い、世界の実情を見聞きしてきました。そして、高校教諭の経験を経て一念発起して独立、語学学校を開校します。原田さんは、ただ英語を教えるだけではなく、自分ができることは何かを考え、「ピースリーダーを育てる」ことが自分の進む道だとの思いに至りました。
 広島や海外で平和を学ぶ「ピースキャンプ」「ピースアカデミー」を主宰、多くの若者が平和を実体験で学ぶ機会を創ってきました。2025年7月には、ウクライナ避難民支援など平和に向けて活動をするNPO法人「U-CRANE」を立ち上げます。同法人の大きな特徴は、中学生~大学生が理事に就任する「学生中心のNPO」であることです。
 例会には、学生理事3名も参加、これまでの活動について動画も交えて報告をしてくださいました。

 後半の車座での意見交換では、リボン会員や語り手の方から「若い方がこうした活動に取り組んでいるのは素晴らしい」といった賞賛の声や、報告についての質問が相次ぎ、気が付けば終了の時刻となっていました。
 原田さんは、「戦争体験者の減少と時代の急激な変化による戦争への想像力の低下」「ごくわずかの行動者と圧倒的大多数の傍観者の存在」「ピースリーダーの不在」が課題だと述べられました。私たちリボンの活動も同じ課題を抱えていると感じています。
 戦後80年の節目の年、若い世代の平和への思いと積極的に活動を進める力強い意思に出会い、「私たちももっと頑張らなければ」と決意を新たにした日となりました。
 U-CRANEの詳しい活動に関心のある方は、ホームページをご覧ください。
(https://www.u-crane.org)