夏の特別企画展「新美南吉の生きた時代-文学と戦争と平和」◆来館者のみなさんから

                                           
 

期間中、たくさんの感想、また今後の企画展に生かせる建設的なご意見をいただきました。ボランティアみんなの励みになります。ありがとうございました。

予想をはるかに超えて良かったです。南吉が中学生のうちに、日本の対中国政策を一歩引いた目で見た童話を書いていたことに驚愕しました。宮沢賢治を尊敬していたことは知っていましたが、小林多喜二にあれほど関心を持っていたこと、プロレタリア文学に触れながら自分自身の創作活動についてもいろいろと煩悶していたこと、反戦の意思をギリギリの表現で文中にしのばせていたことなどがわかり、これまでの私の南吉像をあらためさせられました。 「ごんぎつね」をはじめとする彼の作品が醸し出す悲哀も、南吉自身の「愛」の見方に支えられているのだと感じました。 2階の動画もとても良かった。全体を見終えたあと、今の日本がいつか来た道とそっくりな道を辿っているように思え、背筋が寒くなりました。            

5年前に、半田の新美南吉記念館を訪れました。愛知文学フォーラムの企画(バスをチャーター)。その際も、生家や寺、墓地などを訪れました。今回、ピースあいちの鮮やかな企画展示を拝見して、あらためて、また別の角度で、南吉の思いや視点を知り、考えるヒントをもらった気がします。「ひろったラッパ」、朝鮮の女の子のエピソードなど、声を大にして言える時代でなかった中で、彼の思いや感情の豊かさ、鋭さを再認識した次第です。わかりやすく、丁寧な展示で、よくここまでまとめられたものだと思います。当時の写真が多いのもいいですね。2階の「童話の森」。子どもらへの企画もいいですね。空間が広ければさらにいろいろできる可能性も感じました。(70歳男性)

南吉は反戦を明確に主張しなかったとされがちですが、そうせざるを得ない状況にあったことが今回の展示でよくわかりました。

新美南吉の童話「ごんぎつね」をはじめ、いくつかは知っていたが、これだけ多数あるとは知らなかった。戦争中、ひそかに“平和”を願っていたことが、作品の中の何気ない言葉の裏に隠されていた?と感じた。

新美南吉と戦争との関わりは知らなかったので、いろいろ知ることができてよかったです。戦争に関するものの展示でも、身近なくらしのものがあったりするので、平和とはどういうことかを考えるきっかけになりました。(50歳女性)

新美南吉と反戦とを結びつけて考えたことがなかったので興味深く、時代背景とあわせて知ることができ、よかったです。(60歳女性)

新美南吉展は、ここの皆さんが調べて作られたということで、戦争ということに対してどんなふうに思い、書や詩に表現していたかとてもよくわかり、内容の濃いものだったと思います。勉強になり楽しめた。これからも風化させずに伝えたいです。(60歳女性)

友人が新美南吉特別展を紹介してくれました。「手ぶくろをかいに」「ごんぎつね」は、私、子、孫3代にわたり小学校国語の教科書で読みました。展示を見て、人間、いえ生きるもの全てにお互いを思いやる心を持てたら争いがなくなると思いました。戦前、知多半島の私鉄建設に、朝鮮半島からやってきた人々が働いていたことを初めて知りました。地域の歴史でこういうことを伝えていくことが大切ですね。先月、住まいの学区内で不発弾がみつかり、撤去作業が行われました。戦争は終わっていないと改めて感じた次第です。ウクライナも早く平和がもどってほしいですね。P.S.南吉さんが戦後までご存命であったらどんな作品を書かれただろうかと思いました。中学生さんが真剣に館内のビデオを見る姿に心打たれました。(67歳女性)

新美南吉は子どもが小さいとき、半田の記念館へ行ったきりで、なつかしく思いました。童話もすべて読んでるわけでないが、心に残るシーンが思いうかぶ作家と思います。個人的には戦争はいやですし、また人種差別もなくなってほしいと思っています。(75歳女性)

以前から「ピースあいち」があり、いろいろな活動をしていることを知っていて、一度は来館したいと思っていました。私の大好きな「新美南吉」展をやっていることを知り、「エイ!」と腰をあげて、ちょっと遠かったのですが、やっと来ることができてよかったです。これからも「ホームページ」などを見て、「平和」への思いを共有します。(73歳女性)

新美南吉の平和への思いと中国人、朝鮮人に対する思いを知ることができて良かったです。(56歳男性)

「新美南吉展」、とても心にひびき、美しいものが心に残るような気持ちがします。あの時代に、精一杯の「反戦」のおもいを表現しようとしていた葛藤、苦しみが伝わってきました。狭いので制限があると思いますが、展示の順序が分かりにくかった気がします。盛りだくさんの内容なので、難しいですね。絵本展もよかったです。その他の展示も戦争が生々しく迫ってきました。本当にこんなことがあった。今も世界のあちこちで、と。(68歳女性)

新美南吉の特別展、興味深く拝見しました。時代背景がよくわかり、また南吉がその時どこで何をして、どんな作品がうみだされたのか、パネルも読みやすかったです。館内撮影禁止となっていますが、SNSの時代ですので、1ヶ所2ヶ所でも撮影スポットがあるといいなと思います。せっかくかわいいキツネの飾りつけなどあるのに、子どもやお孫さん連れで訪れた方は、写真を残したいと思います。また情報拡散になることと思います。(50歳女性)

新美南吉、愛知県が生んだ童話作家、病を押して亡くなるまで活動していたことに感動。単純なストーリーの中に戦中の反戦のにおい。(75歳男性)

「文学と戦争と平和 南吉展」。南吉の作品、南吉の人生、時代背景等、美しいパネル、読みやすい文章、当時の記録写真等などで展示されており感動!! これらのパネルの今後の活用、貸出は可能なのか、このままお蔵入りになるのはもったいない。DVD化も含めて。 階段のゴンの足跡に、ついついつられて誘われた。会場入り口のゴンのぬいぐるみも赤いペットボトルの彼岸花も印象的。今年は9月の何日から彼岸花祭があるのかしら。ボランティアの方々が親切で嬉しかった。(86歳女性)