ピースあいち見学の感想
憲法9条を守る一宮市民の会・尾西  中村 美代子






 活動開始から18年になります私たちの9条の会は、2カ月に1回例会を開き、学習と話し合いを続けてきました。取り組みとしては、夏の「市民へいわ百花展」の開催と、秋の「びさいまつり」のブース出店で、シール投票による対話を行ってきました。
 しかし、コロナ感染拡大により、「一宮空襲の記録展示」を行っていた「市民へいわ百花展」の開催が困難となりました。今できることは、「私たちが学ぶこと」の思いから「ピースあいち見学」を企画しました。

 6月29日、会員13人で訪問しました。「名古屋空襲について学ぶ」映像と金子さんの解説で、三菱名古屋製作所への集中的な爆撃とその後の市内全域への63回もの空襲の様子を知りました。また、広島・長崎への原爆投下に至る全国での模擬爆弾・パンプキン投下の事実も知りました。
 その後、館内の展示物見学でその実状をいくつか確認しました。「企画展・沖縄から平和を考える」展示の「南西諸島の実態資料」は、国民の多くが知らぬ間に戦争の準備がされているとわかりました。


  ― 参加者の感想です ―

・戦争の記憶は父母から聞かされていたが、亡くなって時間とともに薄れていた。今回丁寧に説明されたことで、『当たり前の日常を戦争はメチャクチャにする。私たちは、そのことを子どもたちに伝えていく義務を負っている』と思いを新たにしました。
・私の父は現在『要介護4の91才』。父がオギャアーと生まれた時は15年戦争の入り口でした。人生の終わりくらい平和と幸せを味わってほしいと思いなおしました。
・丁寧な説明で、地元愛知の戦争被害が伝わってきました。中でも、名古屋城の火災シーンは初めて見て、『そうだったんだ、お城も焼けたんだ』と。解説で『この戦争が正解かは別として、アメリカは事実を資料として残している』の言葉が私の胸に刺さりました。残された資料をもとに自分の心で考えて、戦争は意味のないことだ、と正しく伝えていかなくてはと思いました。
・ピースあいちの展示の中で、名古屋の市街地が真っ赤に塗られた地図を見ました。見学後、平和公園に集められたお墓の山の中を通り抜けましたが、市外に住むものには異様な光景でした。あのお墓の山は、名古屋の戦後の都市計画を発想させるほどに、市街地が破壊され尽くしたことを示しているのではないか、と思いました。
・今回のピースあいち見学によって、私たちは戦争の実態を再確認することで、反戦と平和への想いをより強固なものにできたのではないかと思います。