5月9日、野間美喜子さんを偲ぶ会が開かれました。
運営委員 熊本 亮子

                                           
 
展覧会場の様子1

 ピースあいち初代館長の野間美喜子さんを偲ぶ会が、5月9日に開かれました。野間さんと親交のあった方、法曹界や平和活動関連の方々、ピースあいちの関係者が参会し、お花畑のような祭壇に静かに献花をしました。

 その後は、400人の市民大合唱で始まる野間さんの生涯を振り返るビデオが上映されました。「80年の人生を貫いていた太い背骨は、やはり日本国憲法でした。絶え間なく続く改憲の動きに強い危機感を抱いており、事務所に残された机には亡くなる直前まで勉強を続けた跡がありました。」という冒頭ナレーションに、だからこそポジティブな気持ちで人が集ってくる場を幾度もつくり、時代への挑戦を続けてこられたのだと思わずうなずきました。そして感動で胸が一杯になりました。

 お別れのことばは俳優の天野鎮雄さん山田昌さん、続いてNPO理事長の鈴木秀幸さんがが述べられました。山田昌さんの「ずっと、のんちゃんのんちゃんと呼んでた。」の一言はせつなく胸に沁みました。

 続いて、法曹アンサンブルの献奏で、野間さんが好きだった「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」と「見上げてごらん夜の星を」が、会場に響き渡りました。演奏前に「野間さんが弾いていたバイオリンを使って」、と説明がありました。音楽芸術をとても愛した人でもありました。

 会場には新聞紙面が取り上げた弁護士としての足跡をたどるパネル展示があり、皆さん足を止めて記事を読んでいかれました。

 

 家族には亡くなる前に「人生に満足している、やり残したことはない」と言っていた野間さんに、涙を手向けるのでなく、渡されたバトンをしっかりと握りしめ思いをあらたにしました。

前館長の「偲ぶ会」は、とても穏やかな素敵な会でしたね。大切な身近な人を失くした悲しみの心を、優しく温かく表現されていて、参集した人達は自分の心の奥にぽっかり空いていた処に、ほんのりピンク色の灯りが点されたのではないでしょうか…。これからの前進のために。〈O・Kさん〉