2021年の新年にあたって
館長  宮原 大輔

                                           
 

 今年は、ピースあいちが新年早々休館になるという、これまでにない幕開けとなりました。
 年明け早々にコロナ感染症がかつてなく拡大し、休館を余儀なくされました。1日も早く再開できることを願っています。

展覧会場の様子1

ピースあいち2階展示室「命の壁」から

 

 昨年を振り返れば、「原爆の図《第2部火》と大津定信展」(2020/2/4~2020/3/28)のさなかにコロナ感染症が拡大しました。3月末に企画していた丸木美術館の岡村学芸員と大津定信さんのギャラリートークは中止になりましたが、2月上旬のICANの川崎哲さんの講演会が開催できたのは幸いだったと言う他ありません。

 

 4、5月の2ヶ月間を休館し、企画展は次々に延期となりましたが、いろいろとやりくりして企画展「模擬原爆パンプキン―市民が明らかにした原爆投下訓練」(2020/6/9~2020/8/29)や子ども企画展「戦争の中の子どもたち」「戦争と動物たち」(2020/10/6~11/28)を開催することができました。「15歳の語り継ぐ戦争―金城学院中学生の平和新聞(2020/7/21~8/29)や写真展「ピースあいち近くの平和公園で観られる野鳥たち」(2020/6/9~2020/7/11)を開催できました。
 また第8回寄贈品展「伝えていこう戦争の記憶」も開催に漕ぎ着けることができましたが、約1ヶ月間の展示の後、会期中に休館となりました。

 

 9月に、1ヶ月間の休館をして、3階の断熱、エアコン工事を行いました。
 この間、休館や企画展の日程変更などによって、日々の運営体制が頻繁に変更されましたが、ボランティアさんにはその都度柔軟に対応していただき、そのおかげでコロナ禍のなかでのピースあいちの維持、開館を行うことができました。

 延期になった企画展は再開を期して準備が進められています。本年、「名古屋大空襲」展、「福島を忘れない」展、「スポーツと戦争」展、「沖縄」展、「少女たちの戦争」展、「戦争のなかの子どもたち」展を開催する予定です。
 昨年3月に、前館長野間美喜子さんが他界されたことは大きな痛みでした。お別れの会を開催することもできずに日にちばかりが過ぎていきましたが、今年の5月に「偲ぶ会」を開催する予定で準備を進めています。

 暗いニュースばかりではありません。核兵器禁止条約が1月22日に発効しました。昨年2月のICANの川崎哲さんの講演会の時点では批准国が34でしたが、10月に批准が発効に必要な50に達し、90日後の発効が確定しました。2017年に国連で条約が採択されたときには発効は遠い先のことのように思われましたが、わずか数年の内に発効するに至りました。そして核兵器を非合法な「悪」とする史上初の国際法規の効力が生じました。
 これから核保有国は違法で非人道的な兵器を正当化することはより困難になり、条約に背を向ける日本政府には厳しい声が向けられるでしょう。
 「戦争と平和のための」資料館は「平和のために過去の戦争を忘れない」資料館です。これからも原爆の惨禍を忘れず、平和のために発信していきたいと思います。

 現在の休館は2月10日までとなっています。それまでにコロナ禍が一定程度に収まり、再開できますように願っています。
 そのときはみなさんピースあいちへのご来館、ご支援をよろしくお願いいたします。