ボランティア雑感◆“はや5年”なのか?“まだ5年”なのか?
ボランティア  足立 邦彦

                                           

 大学時代の同期で、近年はゴルフ仲間である友人に勧められて、ピースあいちを見学し、ボランティアをはじめて5年。 “はや5年”なのか? “まだ5年”なのか? 時の経過をどう感じるかはいろいろある。

展覧会場の様子1

足立さん

 「象の時間 ネズミの時間」という話を聞いたことがある。大きい動物(象)と小さい動物(ネズミ)ではそれぞれが感じる時の流れる速さは違うらしい。
 哺乳類では、その大きさに関わりなく、一生の間に心臓は20億回打ち、5億回呼吸する(心拍数一定の法則)。ネズミ、猫、犬、馬、象、などみんな同じ。動物はその心臓が鼓動する間隔をそれぞれの時間の単位と考えると、そこで導き出される結論は、動物それぞれの時間はその動物の体重の1/4乗に比例する。
 40gのネズミは数年しか生きないが、4トンの象は100年ぐらい生きる。4トンは40gの10万倍、その1/4乗は約18、すなわち、象の時間はネズミの18倍ゆっくり流れている。象がのっそのっそと歩き、ネズミがちゅうちゅう気ぜわしく動き回るのも納得できます。
 動物の寿命を人間が考え出した物理的な時間で計算して短いとか長いとか言っても、ネズミが(きぜわしそうに)数年を生きた充実感と、象が(のんびりそうに)100年を生きた充実感は同じであろう。

 

 最初に戻ると、人は、特に現代人はこの物理的時間に拘束され生きているので、5年が長いのか短いのかの問いになってしまったが、経過した時間の価値を考えるのではなく、その過ごした時々の感覚(充実感)がより大事であると思う。
 先日80歳の誕生日を家族で祝ってもらった。これから残された日々が“今日はいい日だった”と思ってベッドに入れるようにしたい。