戦争の記憶を継承していきたい
ボランティア 藤田 真悠子

                                           
 

 私は今年の1月に学校で行われた主張大会で核廃絶を訴えるスピーチを全校生徒の前でして、最優秀賞を頂きました。
 昨年の夏に広島を訪れた時から、少しでも多くの人に被爆の惨禍を知ってもらいたいと思い、核廃絶を主張のテーマにすることを決めていました。

展覧会場の様子1

ピースあいちで

  

 私は以前から、原爆等の核兵器に関することに関心があり、これまでに、原爆症等に関連する書籍を数十冊以上読んできました。私が特に注目してきたのは放射線による健康被害についてです。書籍を読むのに加えて、私の高校の放射線に詳しい物理の先生に話を伺ったこともあります。
 そして放射線による影響を学ぶ中で、アポトーシスというものを知りました。これは、 染色体が大量の放射線を浴びることで切断され、その傷があまりにも多く修復が困難な場合に染色体自身が自らを破壊することによって起こる細胞死のことです。この細胞死の連鎖が人を苦しめ死に追いやってしまいます。
 それを知った時、もうこんな思いを世界中の誰にもさせてはいけない。核に依存する時代に終止符を打たなければならない、という思いが強くなりました。

 

 キノコ雲の下で人の未来・尊厳が奪われたこと、それを奪ったのは同じ人類であったことを決して忘れてはいけないのです。二度と悲劇を繰り返さないためにも、原爆や戦争の記憶を継承していきたいと思っています。