企画展「沖縄戦と子どもたち」◆沖縄のテレビ局からも取材がありました!
運営委員(広報担当)  林   和子           

                                           
 

 5月29日、30日、沖縄のテレビ局から開催中の「沖縄戦と子どもたち」の取材がありました。以下は、取材してくださった記者さんが寄せてくださった感想です。

先日は沖縄展を取材させていただきありがとうございました。展示を見ての感想です。
▽沖縄戦をテーマに「毎年」開催しているとは、本当に有り難いことです。
▽1点1点のパネルやキャプションの事実関係が緻密に調べられていて、さすがだなと感じました。例えば、写真のキャプションで、集団自決をしたと「みられる」など、不確かなものはそれがわかる表現にきちんとなっていました。
▽愛楽突撃隊*については、沖縄でも知らない人が多いと思います。愛楽園の子どもに目を向けた視点がすごいな、と。恥ずかしながら私も知りませんでした。
▽愛知在住の比嘉さんの紹介も、「沖縄在住」の戦争体験者の方より愛知の方々に身近に感じられ、戦争を「自分事」として置き換えやすいと思いました。
▽ガイドを付けて子どもたちにより深く伝わる努力をされている。
▽パネルのデザインなども見やすく、非常によかったです。
沖縄での放送は6月23日の「慰霊の日」の直前になります。

*ハンセン病患者の収容施設として沖縄に設置された愛楽園のなかには、入所者が先生となって子どもたちに勉強を教える愛楽学園が創設された。戦時体制下、愛楽学園の教師と生徒で「愛楽突撃隊」が結成され、子どもたちはさまざまな作業に動員された。〈編集部注〉

 29日は、展示を見ながら、名市大の阪井芳貴先生と宮原館長への取材。30日は来年6月、3年生の修学旅行で沖縄に行くための事前学習でピースあいちを訪れた三重県津市の橋北中学校の生徒さんと「父の沖縄戦」を語り続けている中村桂子さん、柳川たづ江さん姉妹を取材してくださいました。

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ガイドの解説を聞く生徒たち

 この日ピースあいちを訪れた橋北中学校の2年生は188人、先生8人。200人近い子どもたちは、午前午後に分け100人ずつ。滞在時間は90分。50人が体験談を聞き、その間後の50人を3班に分け、2階の常設展、3階の企画展をそれぞれガイドが説明する。40分で体験談を聞く人と展示を見学する人を交代する。午後の100人についても同様。ガイドは午前午後と6名ずつ配置。
 夏日ともいえる暑さの中、一社駅から続々と歩いてくる子どもたちを迎えるボランティア…。記者さんから「ボランティアの方々のあたたかい雰囲気、子どもたちに“伝えたい”という真摯な態度。すごいですね」と何度もお褒めの言葉をいただきました。

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「父の沖縄戦」を語る中村桂子さん、柳川たづ江さん姉妹

 「沖縄っていうと何を思い浮かべる?」の問いに、「青い空と澄んだきれいな海」「暑いところ」子どもたちの声。「そうね。その沖縄が74年前戦場となったの」…。
 「父の沖縄戦」を語り継いでいる中村桂子さん。お人形「フクちゃん」と腹話術で語る柳川たづ江さん。「『戦争は怖いよ。ほんとに怖いよ。二度としちゃいかん』と、父は死ぬまで言っていました。私たち姉妹は父の想いを皆さんに語り継いでいます。父からバトンを渡されたのです。今度はそのバトンを、あなたたちに受け取ってもらいたいなと思います」と、子どもたちに投げかけました。
 来年の修学旅行では、ひめゆり平和祈念資料館、佐喜眞美術館、ガマ入壕など計画されているとのこと。ピースあいちでの学びが大きく活かされることを願っています。