この一年のピースあいち◆常駐ボランティアの目から  
事務局次長 庭山 輝男           


 常駐ボランティアを引き受けて、まもなく3年を経ようとしている。その間、ホームページの改善やSNSなどを介して、ピースあいちの知名度が大きく上がったのではないかと実感している。この一年間のピースあいちでの事例を思いつくまま羅列してみます。

 

 ピースあいちが所蔵している寄贈資料情報の活用面では、2018年5月に発売された、名古屋市立の中学生の副読本『「知っておきたい15の事実 ナゴヤ歴史探検」(発行:名古屋市教育委員会、発売:ぴあ㈱)の『14昭和時代 戦争と名古屋』の項に、ピースあいちから資料提供をし、また「戦争を知るためのフィールドワーク」の項にピースあいちが紹介されています。
 『「できごと」と「くらし」から知る戦争の46か月』(発行:㈱学研プラス 2019年2月)には、資料の提供元が「ピースあいち」と載っている頁が30数頁もあります。

                                        
絵はがき

びっしり書かれた子どもたちのアンケート

 

 来館学習の面では、愛知県外からの来館学習が増えてきています。毎年来ていただいている大阪府寝屋川市立K小学校や岐阜県高山市立H中学校やK中学、三重県津市立K中学校やいなべ市立H小学校やT小学校など、そして、滋賀県彦根市立H中学校。極め付けは、一年前に予約の入った香川県高松市のS中学校の生徒さんが、まもなく、来館される予定となっています。

 遠方からの来館は、11月中旬にT旅行会社の方から「広島・長崎平和記念資料館に修学旅行に行くにあたり、もっと静かな環境で事前学習ができる施設を探している」という話があったり、2月にM旅行会社の方から、「ピースあいちが修学旅行で訪れる施設足りうるかどうか」と5人の方が視察に来られたこともありました。

絵はがき

バス3台、修学旅行の一環で

 

 そのような動きにピースあいちが選ばれ出したということと、遠方からの来館学習校が増えてきていることは、つながりがあるのではないかと、期待しています。

 

 その他の平和のための資料館関係者の方々の来館も増えてきています。
 山梨平和ミュージアムのボランティアの方が常設展の展示の仕方を観に、また、12月初旬には舞鶴引き揚げ記念館語り部の会の方たちが子どもたち向けの展示の仕方に興味をもたれ、秋のこども展の企画を観に、11月初旬には満蒙開拓平和記念館の方たちが団体受入れの仕方の検討で、3月中旬には沖縄県平和祈念資料館の館長さんも来館されました。

 

 大学生の卒論の研究場所としての活用も、気になる嬉しい動きです。わかっただけでも、神戸大の学生の方が「平和資料館の建物」について2回(12月中旬、下旬)、東京都国立市の大学生の方が2回(9月、3月上旬)、中京大学の学生の方が「平和資料館の運営について」(12月中旬)といった状況です。声かけできなかった方も多々あったと思います。

 以上、述べてきたように、最近のピースあいちは、知名度も上がり、訪れる方の訪問目的も多様化、高度化してきていると思います。そのような要望に応えていくためにも、各ボランティアさんとの情報連絡を密にしながら、自己研鑽の必要性を痛感している今日この頃です。