◆所蔵品から◆資料ナンバー9107 筆すれぬ 手紙用巻紙の話
資料班



筆すれぬ 筆すれぬ

筆すれぬ 巻紙

 2019年最初のメルマガです。皆様今年もよろしくお願いします。
 資料の検索のためにデータベースを見ていた時。不思議な文字の並びが目にとまりました。
 「筆すれぬ」。それ何。
 筆で書く用の巻紙らしい。実物を見てみました。
 

文箱

文箱

 「文箱」(ふばこ)に入っていました。
 開けてみたらいろいろ入っていました。
 刺しゅうや編み物の道具、人形、絵はがき、紙の箱など。かわいらしい物がたくさん。

文箱の中身の一部

文箱の中身の一部


家庭で出来る和洋菓子

家庭で出来る和洋菓子

 こんな本も入っていました。
 この本もいつか「所蔵品から」でご紹介したいと思います。ですが、本を開くと背表紙が傷んでしまいそう。うまく中身が見られればご紹介します。そっと覗いたページの「落花生入りゼリー」が今、気になっています。

筆すれぬ 筆すれぬ

筆すれぬ 手紙用巻紙

 「筆すれぬ」に、話を戻したいと思います。
 最初のところを開いてみました。透けるほど薄い紙です。
 表のラベルに「因州特産」と書いてあります。 因州は因幡(いなば)、現在は鳥取県です。今でも和紙の産地があります。
 因州和紙は筆の運びがスムーズで墨もかすれにくく筆も傷まない。「筆きれず」というキャッチフレーズ(商品名?)があるらしい。「筆すれぬ」も同じような意味なのでしょう。
 「筆すれぬ」をインターネットで検索したら、なんと今でも売っていました。

手巻用巻紙

手巻用巻紙

手巻用巻紙

手巻用巻紙

 先ほどの赤い文箱に、もうひとつ「巻紙」が入っていました。
 こちら。手紙用……ではなく手巻用。
 そして「専売局」。たばこ用でした。




詳しい画像はこちらからどうぞ。
http://www.peace-aichi.com/pdf/20190122_fudesurenu.pdf

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http://www.peace-aichi.com/objects/