◆ボランティア雑感◆朗読を通して語り継ぐ戦争  
ボランティア 伊藤 真利            

                                           
 


 「戦争と平和の資料館ピースあいち」とのご縁は、平成28年夏、戦争体験語り手の会~愛知・名古屋戦争に関する資料館での戦争体験者水谷哲也氏のご紹介でした。水谷氏は、私達夫婦が、大変親しくしていただいていました。
 大正11年生まれの水谷氏は、戦場で敵弾が、胸を抜け、胸部貫通銃創。九死に一生を得、生死をさまよった一昼夜の話を筆舌に尽くし難いと語ってくれました。
 水谷氏は、「みんな幸せになろう。」とスローガンを掲げ、人は、誰しも幸せを求めています。戦争のない平和な世の中を求めています。みんなの幸せを願う心の根底には、壮絶な戦争体験がありました。平和と笑顔の尊さを知っているからこそ、こう願わずにはいられなかったのでしょう。
 戦争を知らない私に、何が出来るのだろう。何をしなければいけないのだろう。と思いながら同じ気持ちでいる仲間とこれまで朗読会を開いてきました。大川悦生著映画化された「おかあさんの木」」(鈴木京香さん主演で映画化された)や「川とノリオ」「アイスキャンディー売り」「大人になれなかった弟たちに」などなど。漫画や書籍から学ぶ戦争もあります。はだしのゲン。火垂るの墓。二十四の瞳。

絵はがき

6月23日のイベントで朗読する「オリーブ」(左端が筆者)

 5月のピースまつりで、「ピースあいち朗読の会オリーブ」の朗読を聞いて、ぜひ参加したいと思い、ボランティアをすることになりました。
 6月23日(土)沖縄慰霊の日のイベントで「オリーブ」として平和の詩を群読。7月16日(月・祝)には、椙山女学園で開催されたサマーセミナーにて、戦争体験を語り継ぐー広島被爆体験者の石原隆さんのシナリオを代読―に参加してきました。また、戦争体験の語りシリーズで、8月7日の名古屋空襲体験を語る澄谷三八子さんをご紹介する機会もありました。
 戦争体験者の絶対に繰り返さないで!という思いを若い世代に伝えていきたい。戦争の愚かさや悲惨さ、恐ろしさ、多くの人々の幸せを奪ってしまうものが戦争なのだ!と一人でも多くの方に伝えていけたらと思っています。そして今の平和が、孫やひ孫にもずっとずっと続きますように心から願わずにはいられません。