◆ボランティア雑感◆ボランティアをすることは学ぶこと  
ボランティア 加藤令子            

                                           
 

  年に何回か小中学生の団体がやってくる。1階に椅子を並べて待つ。語り手の方のお話を聞いて、館内をガイドしてもらって見る。人数が多いときは何班かに分かれて回る。その時、3班に分かれた場合は、1階の語り部の方のお話から始まるグループと、2階の名古屋空襲から始まるグループ、3階の企画展から始まるグループに分かれる。

展示室

当番の日 ピースあいちで

 多くの子供たちはボードを持ち、メモをとりながら聞いたり、見たりしている。「何を感じているのかな?」と思いながら見ていると、ガイドさんによって力を入れるところが少しづつ違っているのが分かる。同じ展示を見て、案内していても時間をかける場所が微妙に違う。子供たちの反応や質問によっても違ってくるのだろうか、ボランティアの感じ方の多様性でもあろうか。子供たちは熱心に見ている子もいるし、一見そうでなさそうな子もいる。が、意外と耳はしっかりと聞いていてくれるような気がする。

 今回「私にとって平和とは」に投稿してくれた小学生の作文の校正を2日にわたって行い、実に色々なことを考えていることを知った。学校で社会や総合の時間に勉強した「第2次世界大戦」や「人権」についての授業から自分の身近な出来事、例えば家族や友人との関係を感じたり、考えたりしている。戦争の恐ろしさ、残酷さを感じてもいる。書くことは考えることだとつくづく思う。「平和とは戦争がないだけでなく犯罪やいじめ、差別、殺人、貧しさ、のような人々を苦しめる事が無いこと」と書いている子が多い。ニュースを見たりして世界の出来事もよく知っている。一人一人が平和について考え、自分の考える平和を実現するにはどうしたら良いか考え、提案している。

① 対立したら話し合いで解決する。

② 一人が皆のために、皆が一人のために「心遣い」「心がけ」が大切。

③ 平和を手に入れるには待つのではなく、自分が行動する。

④ 平和は自分で作り上げていくもの。

⑤ 人権を大切にする。etc

ボランティアをすることは学ぶことだと改めて感じる。
展示品からも、見に来て下さったお客様からも。年齢に関係なく。