戦争体験者へのインタビュー冊子『Life』の制作を続けて  
ボランティア 大野 恵             

                                           
 
絵はがき

『Life vol.3 』「満蒙開拓青少年義勇軍」として満州へ行った方のお話です。

  2014年から自主制作でフリーペーパーを制作しています。最新号(2017年12月発行)でようやく3号目です。
  [ひとりの人生を通して戦争を知る]を切り口にした『Life』というA5サイズの冊子で、毎号、ひとりの戦争体験者に登場していただき、今日までの人生を語っていただく、という内容です。

  私は現在、個人でデザイナーをしています。もともと興味があった戦争のこと。戦争体験を取材し、それを何か形に残したいと会社員時代からずっと考えていました。でも、いきなり誰にインタビューすれば良いのだろう…と一人悶々としていた数年前。そんな時「ピースあいち」を知り、取材できそうな方を何人か紹介してもらいました。この機会がなければ、前に進めなかったと思います。
  2015年に子どもが生まれ、何度も遠出はできないため、2号、3号はご近所で取材できる方を探しました。取材のため、ご自宅に伺うのはとても緊張します。取材中、自分の知らない言葉もたくさん出てきて、「???」となりますが、質問し、教えていただくようにしています。

  取材を通して感じたのは、どの方も70年経っても当時のことを鮮明に覚えていらっしゃるということです。「頭から離れない」という感じでしょうか。私たちにとっては過去の年表の一つの出来事も、当事者には今でも続いている苦しい記憶なのだと思います。それを見ず知らずの初対面の私に時間をかけて話してくださることに、本当に感謝しています。
  取材も終わりかかると、打ち解けてくるような柔らかい空気になります。でき上がった原稿を読んで「よくまとめてくれたね」と言われると、何だかこちらも泣きそうになってしまいます。
  これからも根気よく発行を続けたいと考えています。(目指すは10号、10人です)
  ピースあいちのボランティアの皆さんにも、またいろいろとアドバイスや感想などをいただけたら嬉しいです。