◆ピースあいちとともに10年◆新たな飛躍へ !!      
運営委員  竹内 宏一



 「ピースあいち」開館から10年、前史となりますが、館長の野間さんが中心となって「戦争メモリアルセンターの建設を呼びかける会」を発足させてから24年が経ちました。私は「呼びかける会」の最初から関わっていましたが、当時は労組の現役として。今振り返ってみると、長いようで短いものでした。

 開館(2007年5月)から1年余の2008年11月、偶然が作用して、「ピースあいち」の事務局に専従者として入り、2016年2月まで7年余、お世話になりました。 微力ですが、自分なりにマイ・ペース(?) でガンバッテきたつもりです。
 「ピースあいち」の活動を支えてきたのは、運営委員も含め約90名のボランティアの方々であることは誰でもが認めることと思います。 ボランティアは「ピースあいち」の宝であり、大きく誇っていいことと思います。
 私がただ一人の専従として思いを致し、気配りしたことは、この一人ひとりのボランティアさんが、「ピースあいち」で楽しく活動でき、活躍できる場をどうつくるかでした。
 当然、ボランティアさん一人ひとりにはそれぞれの人生があり、人生経験は異なっています。 平和活動への関わり方も、平和運動の経験も異なっています。 平和課題の集会・デモや講演会などに参加したこともない方もみえるのではないかと推察します。
 しかし、「ピースあいち」に共感し、その活動の一翼を担おうとの意思で参加されたのですから、その一人ひとりの思いと志を尊重し、ピースの活動に活かしていくことです。
 このことが「ピースあいち」の基盤となることでしょう。

加藤さんと堀田さん

5月14日の10周年記念パーティーでの筆者

 

 10年の歴史を刻んだ「ピースあいち」が、これから大きく飛躍する課題は、さまざまありますが、少し気が付いたことを記します。

組織体制の確立に向けて
 現在、「ピースあいち」の組織運営は、月1回の運営委員会の開催と各委員会・班・グループが機能しています。 課題は、学芸員の専従または半専従体制をつくることです。
 博物館は学芸員が常勤でいることが前提条件で、現在の組織・財政事情からは困難な面もありますが、ぜひ実施すべき課題ではないかと思います。人材もいます。

「年誌」の発行
 開館10周年記念として発刊された記念誌は素晴らしいものでした。ピースの貴重な財産です。これを作りあげた優秀な人材がスタッフには多くいます。
 この経験をもとに『年間活動誌』(年報)を発行していくこを提案します。年報が無理なら、当面隔年で発行することは可能でないかと考えます。

世代交代へ
 「ピースあいち」の前史から今日まで、この活動を支えてきたのは、ボランティアの皆さんと市民の方々であることは言うまでもないことですが、野間館長・竹川副館長はじめ70代の方々がその中心となって活動を担ってきたことも事実です。 私も70代後半に入りました。
 「ピースあいち」のこれからの10年を担うのは、50代~60代の方々です。 ここ2~3年で世代交代をスムーズに果たすことも重要な課題です。 これは「ピースあいち」ばかりでなく、全国各地の同様の館や組織の共通の課題となっています。

NPOの名称変更
 「ピースあいち」の存在と活動は、全国的に知られるようになりました。 このピースの飛躍の指標として、NPOの名称を変更することを提起します。「平和のための戦争メモリアルセンター設立準備会」を、例えば「NPO戦争と平和の資料館ピースあいち」とすることです。