金城学院中3年E組 平和教室 
「東山動物園のぞうはどうして生き残ったのか」に参加して   
ボランティア 木村 麻子



加藤さんと堀田さん
 

 1月28日、金城学院中の生徒さん19人による平和学習の発表を拝見しました。3年生の総合学習で「平和を実現する~そこには人がいる~」をテーマに文化祭で取り組んだものの発表です。

 最初は修学旅行で行った広島の原爆ドームを見たこと、被爆者のお話を聞いたことの感想。
 この生徒さんたちは修学旅行前にも書物や写真でしっかり広島のことを勉強されていたことでしょう。でも実際に自分で広島の土地に立ち原爆ドームを見ると感じ方が違った、大きな意味があったと言います。被爆者のお話を聞く時も、その内容だけでなく、話し方や表情からも被爆者の方のお話をしっかりと受けとめたことがわかりました。

加藤さんと堀田さん
 

 それから戦争中の動物の殺処分について調べたことの発表。
 なぜ動物が殺処分されたかの仮説を立て、資料を読みお話しを聞いてその仮説の検証を行いました。本や新聞記事を読むだけでなく、絵本「ゾウ列車がやって来た」の作者の小出隆司先生と「ゾウ列車に乗って、東山動物園に行き、ゾウの背中に乗った」萩原量吉さんからお話をお聞きしたことをまとめて、当時の様子を詳しく発表してくれました。
 上野動物園では東京都長官からの命令によって動物が殺された。東山動物園でも名古屋空襲の後、安全のため猛獣を殺すことを求める市民の声が止まずやむなく殺したこと。それでもぞうだけでも助けようと園長、飼育員が尽力し、またえさを提供しひそかに協力し応援する人たちがいて、東山動物園では2頭のぞうが生き残ることができたということです。

 実際に足をはこび、人に会い話しを聞いて丹念に調べて一人ひとりの言葉でしっかりまとめられ、みずみずしい感性で平和を作って行く決意を述べられました。過去を学び現在を確認し未来につなげていく、私たちの世代が平和を作っていくという決意。最後に歌った賛美歌「このこどもたちが」もその決意を表現。
 若い人達の学び、指導された先生、実践できる金城学院の環境も素晴らしい。胸が熱くなる発表でした。