◆ボランティア学習会◆常設展示リニューアルに伴う勉強会に参加して      
ボランティア  長谷川 保郎



村上さん文字
 

 1月22日ボランティア学習会が開かれた。今回の学習会は、昨年リニューアルされた2階常設展示「愛知県下の空襲」「15年戦争の全体像」「戦時下のくらし」を勉強しようと行われた。解説は、それぞれリニューアルに携わったボランティア。

 2階の常設展示ではまず「愛知県下の空襲」。県下の空襲でどのような爆弾が落とされたか、その時国民はどのように対処しようとしたのかの説明がなされた。このコーナーは爆弾の破片や防空頭巾など実際に手に取って実感できる展示が多く、特に小・中・高生には手に触れてもらい展示全体への興味を持ってもらう場としたい。

 次の戦争の全体像のコーナーは「ピースあいち」の主張の根幹をなす展示である。
この戦争は1931年の柳条湖事件から1945年までの15年戦争ととらえることの重要性、柳条湖事件に始まり傀儡国家満州国の設立、中国全土で皇軍(移住した一般国民を含む)は、中国国民に何をしてきたのか。戦線は東南アジアにまでおよび二千万人の死と日本の加害責任を写真・資料でいかに理解してもらうのか。そのことを充分理解しないことには、朝鮮・台湾の植民地と中国をはじめ侵略した東南アジアの国々との今後に向けた真の友好関係は構築できない。

 次は戦時下の暮らしコーナー。
 この侵略戦争の間、国民は具体的にどのような暮らしをしていたのか。どのように戦争に協力し(協力させられ)、24時間全てが翼賛体制に組み込まれたか、飢え・貧困・息苦しい日常(人としての自由・人権のなさ)、学徒動員・風船爆弾作りと、銃後における戦争協力の実態が説明された。

 また、「自治体によって平和学習の取り組みは大きく違う。修学旅行で戦争・平和に関する資料館へ必ず行く学校もある中、名古屋市の場合、小学校は京都・奈良、中学校は東京・ディズニーランドが圧倒的に多く、一番身近な名古屋市内の小・中・高への働きかけが必要」というお話もあった。
 現在の日本がきな臭さを増す中、15年戦争の意味を考え、より多くの人に理解を広めていくことが増々重要となっている。だから一層「ピースあいち」の存在が問われているのだ、と感じた学習会だった。