ピースあいちとともに10年◆一粒のみかんと笑顔!!      
ボランティア 堀田兼成



 加藤たづさん(当時84歳)からの土地(約300㎡)と一億円の寄附が母体となり、「戦争と平和の資料館 ピースあいち」は、十年前、この土地に誕生しました。

 加藤たづさんを知る私にとっては、当時、勇気のある行為だナと思いました。「私もボランティアやろうかな」と言ったら、「名古屋でも、遠い所だから…」と言われました。
 以来、私は、オープン当時まで秘密にしていました。何も知られない「たづさん」と感動の再開。その日は私にとって、ボランティアのスタートでもありました。

 時が経ち、市内の「ケア・ハウス」に入院され、時々、ボランティアの帰りなどに立ち寄っていました。いつも「ピースあいち」の事を気にかけておられました。
 そんなある日のこと、手土産にミカンを持参したら、さっそく食べられ、私にも一粒手のひらに頂きました。一緒に食べたあの時の笑顔は忘れられません。

 若い頃から身一つでの苦労に打ち勝ち、「ほっ」と安心された満足そうな姿。本当に日頃の生活は、より質素に一生を送られ、最後まで簡素で静かな旅立ちでした。ありがとう「たづさん」。

加藤さんと堀田さん
 

 「ぴーすあいち」の玄関の『永遠の平和を 加藤たづ』のパネルに挨拶して入館しています。「たづさん お早う」私の心の中では「たづさん」は、今も生きています。

 今後は、若い人たちに、展示資料等をもとに語り伝えてゆくのが『戦争を知る年代の責任』かと思います。小中学生の見学など楽しみに…今日も「ピースあいち」へ足を運んでいます。