第32回戦災・空襲記録づくり東海交流会開催される   
運営委員 金子 力 



絵はがき
 

 12月11日(日)戦災や空襲の記録と保存に取り組んでいる東海地方の市民団体が毎年開いている交流会がピースあいちで開催されました。野間館長の歓迎のあいさつの後、101歳の誕生日に亡くなった杉山千佐子さん(全国戦災傷害者連絡協議会会長)のドキュメント番組の映像を鑑賞して故人を偲びました。

 今年の特別報告は、
①早川寛司氏(三重県四日市市立下野小学校・三重県歴教協)『1945年7月24日四日市第二海軍燃料廠のパンプキンを探して』
②越智久美子氏(至学館大学)『中京高女の学徒動員と熱田空襲』
③校條善夫氏(多治見空襲犠牲者追悼記念碑建立委員会)『多治見空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する像の完成』
の3人の報告がありました。

 

 報告に関する著作は以下のとおりです。
・早川寛司氏の論文は2016年8月発行の『空襲通信』18号に掲載されています。
・越智久美子氏は2016年5月に中日新聞社から『私たちの戦争―中京高女の学徒動員と熱田空襲―』を出版されています。
・校條善夫氏の会では2016年6月に記念像完成時にカラー写真集『多治見空襲犠牲者祈念像設立』(自費出版)を出版されています。

 

 交流会では次にあげる団体から1年間の取り組みを紹介する報告がありました。

 

半田空襲と戦争を記録する会、あいち平和のための戦争展実行委員会、瀬戸地下軍需工場跡を保存する会、岡崎空襲を記録する会、豊橋空襲を語りつぐ会、豊田市平和を願い戦争を記録する会、全国空襲被害者連絡協議会東海ブロック、静岡平和資料館をつくる会、戦争と平和の資料館ピースあいち、岐阜空襲を記録する会、戦争遺跡研究会、大垣空襲を語り継ぐ会、戦時下の小田原地方を記録する会、福井県高教組、三重県歴教協、春日井の戦争を記録する会。  

 中身の濃い報告が多く、充実した交流会になりました。各団体の報告要旨は2017年8月発行の『空襲通信』19号で紹介される予定です。

絵はがき
 

 なお今年の参加団体は上記報告団体に加えて、愛知県歴教協、鈴鹿市の戦争遺跡を保存・平和利用する市民の会、名古屋学童疎開を記録する会、日朝協会などを合わせて6県の22団体、47人、マスコミ2社でした。また、今年10年ぶりに復活した懇親会には、神奈川県小田原・静岡県静岡市・福井県敦賀・岐阜県岐阜市・三重県四日市市・同鈴鹿市・愛知県名古屋市・同瀬戸市・同春日井市から19人が参加して大いに盛り上がりました。