「ボランティア勉強会」に参加して    
ボランティア 乳井 公子



 ボランティア班主催で、不定期に開催される勉強会。「ピースあいち」ではさまざまな経歴を持った方たちがボランティア活動をされており、そういった方たちの専門的あるいは長年つちかってこられた思いを聴くひとつの場となっています。

絵はがき

 

 今回6月19日(日)は、第一土曜日にボランティアに入っておられる水谷洋一さんが「アメリカ軍から見た太平洋戦争」というタイトルでお話をされました。
 水谷さんは、現役時代は高校で数学の先生をされていたという経歴の持ち主。一方で子どもの頃から戦争に関心があり、自宅にある本を読んで勉強をしたそうです。英語への学習意欲も高く、学生時代に半年ほどかけてヨーロッパを巡ったり、現役時代はアメリカへの短期留学を何度もするなどして英語力を磨きました。
 現地の人たちとの交流、アメリカで出版された歴史の本を読んでいく中で、太平洋戦争時における日米の認識の違いを知り、そこに着眼点をおき、さらに勉強を重ねました。その成果は、毎年サマーセミナーで講師を務められるほどです。

 アメリカ軍の日本人と日本軍を徹底的に分析する能力の高さ、根底にある人種差別が影を落とし、一部眉をひそめたくなるような表現がされてはいるものの「強いものに味方をする日和見主義」「臨機応変の才がない」など当時のアメリカ軍の鋭い分析に引き換え、物資不足を精神力で乗り切ろうとし、対峙する相手を正しく理解しようとせず自分たちに都合のいいように解釈しようとする日本軍の姿勢が戦争に負けた要因のひとつであった、もともと農耕民族である日本人は戦争に向いていないなどのお話は、あの戦争を別の角度で見ると、また違った見方ができるのだと感じた勉強会でした。