竹内浩三生誕祭に行ってきました ボランティア  加藤有子



竹内浩三生誕祭2016.5.8

竹内浩三生誕祭


 2015年の夏の、ピースあいち企画展は、「戦争と若者―没後70年 竹内浩三の詩とその時代」でした。
 竹内浩三は、三重県宇治山田市(現在は伊勢市)に生まれて、詩やマンガや日記を遺して、23歳のときにフィリピンで戦死しました。
 2016年5月8日、三重県伊勢市の伊勢神宮外宮の近くの赤門寺正寿院(写真左上・これだけは昨年の写真です)で行われた、竹内浩三生誕祭に行ってきました。
 地元の中学生や竹内浩三の血縁の方(写真右上、右下)、竹内浩三研究会メンバーの方による朗読のほかに、三重県松阪市にある本居宣長記念館の元館長(写真左下)のお話もありました。(竹内浩三の資料を、本居宣長記念館に受け入れた時の館長さんです。)
 中学生による合唱もありました。
 いろいろな方が竹内浩三の遺した日記や詩を読みあげていきます。
 これを聞いてほしい、浩三のこの言葉を未来に残したい、というそれぞれの方の思いが伝わってきたように思いました。
 ピースあいちで展示に取り組むまで、竹内浩三の作品に触れたことがなかったので、生誕祭に参加している人の中で私はかなり新入りだと思うのですが、皆さんの朗読を聞いていると、浩三の詩や日記や手紙の、こういうところが好き、とか、いいこと言ってるよね、とか、面白いところはここだね、というおしゃべりを聞いているような気になってきて、自分なら何を紹介したいだろうか、と、考えたりしました。
 先月(2016年4月)ピースあいちに来てくれたアーサー・ビナードさんが英語に訳した 「金がきたら」 "If I get some money...." とか? 
 「シューベルトのセレナーデ」をききながら、「筑波日記」を読んでもらうのはどうだろうか、とか。


除幕式
詩碑
「ハイゼ傑作抄」

上:除幕式 中:詩碑「よく生きてきたと思う」(部分) 下:「よく生きてきたと思う」が書き込まれた本 (昨年の展示の準備で撮影したものです。)

 その後は、竹内浩三の詩碑の除幕式にも行って来ました。(地元の方に車で連れて行ってもらいました。)(そのせつはお世話になりました。)
 新たな詩碑は図書館の前にあります。生誕祭の会場から西のほうに2キロほど。外宮参道(赤福のお店のあるところ)を通り過ぎ、(ここまでで約1キロ)神宮の緑を左手に見ながらさらに進んだところです。取り上げられた詩は、「よく生きてきたと思う」。「ハイゼ傑作抄」という本に書き込まれていた詩です。
 除幕式では、参加された方と、少しおしゃべりができました。

 生誕祭の会場入り口で「竹内浩三研究会 会報」を販売していました。
 巻頭の「2015年の竹内浩三」という文章では、ピースあいちの竹内浩三展のことだけでなく、その前に行ったバスツアーのことまで取り上げられていました。びっくり。
 まとめのところでは、「挙げたいトップは⑤」と、ピースあいちの展示が一番に取り上げられています。さらにびっくり。

竹内浩三研究会 会報

竹内浩三研究会 会報

竹内浩三研究会 会報

「竹内浩三展を振り返って」冒頭と末尾

 この会報のおかげで、参加者の方とお話をする時に、この、ピースあいちから、来ました!と胸をはって言えました。
 ピースあいちの事務局長も原稿を書いています。