イベント「学生の日」を終えて  
ボランティア 原田 拓郎              

                                           
 
絵はがき

 私たちピースあいち「次世代交流チーム」の初めての対外的なイベント「学生の日」が11月18日(日)に開催されました。当初は9月30日に行う予定でしたが、まさかの台風が直撃するという想定外の出来事に見舞われ、中止を余儀なくされました。今年は台風の被害が全国的に多く、そんな中での苦渋の決断でした。
 このような経緯があったので、メンバーも無事に開催できたことに、まずはほっと胸を撫で下ろしています。

 さて、「学生の日」は文字通り、学生のみなさんにピースあいちに気軽に来てほしいというイベントです。戦争資料館であるピースあいちに対して、やはり暗い、重い、悲しいなどのイメージをみなさんは持っていると思いますが、私たちはそのハードルを低くしたいと考えました。
 戦争では多くの尊い命が失われました。悲しいことがたくさんありました。しかし、そこに目を向けなければそこから学ぶこともありません。だからこそ、これからを担う若い学生の方々に、まずは関心を持ち、来て、見て、知ってほしいと考えています。

絵はがき

 普段は閉館している日曜日に開催したのも、そんな思いからでした。また、お菓子やお茶を用意したカフェのコーナーも設けました。3月に行なったチームの最初のイベントであるマンガ「あとかたの街」を歩いた報告も作成しました。主人公たちが空襲から逃げた場所を今の街でたどり、写真で当時と現代を対比しながら地図におこしたものです。そのほかに、ピースあいちの蔵書と個人で持ち寄ったマンガを読んでもらえるコーナーも作りました。

 当日は気持ちいいぐらいによく晴れ、最後の準備も滞りなく終えて、開館時間の11時が近づくにつれ、みんな、来館者はあるのかとそわそわし始めました。
 事前にピースあいちと関係のある先生方には開催日変更の連絡やチラシ等を送らせていただき、ピースあいち公式ツイッターで告知も行ってはいましたが、初めてのイベントなので不安はとても大きかったです。
 ところが、結果的に24人の方にご来館いただきました。平和に関心のある高校生、授業で平和について学ぶ大学生や、私たちと同じようにボランティアとして活動している一般の方など、幅広い世代の方々でした。

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 お世話になっている先生とそのゼミ生の方と次世代交流チームのメンバーで車座になって、平和についてディスカッションも行いました。
 日常生活や普段のピースあいちでのボランティア活動の中では出会えない方たちと出会い、話をすることができて、本当にいい刺激をもらえました。この出会いをこれからも大切にし、若い世代へとつないでいきたいと思います。そして、もっとたくさんの人たちと出会いたいと強く思いました。

 最後になりますが、私たち次世代交流チームはピースあいちのボランティアの中でも、比較的若い世代で、仕事や子育てをしながらでも、自分たちのペースで活動をしていきたいという思いから集った仲間たちです。モットーは自分たちが楽しむこと、つながりを大切にすることです。
 「学生の日」でそれができたという達成感があり、2回目3回目があるかはまだわかりませんが、それぞれの自信になったと思います。その反面、課題も多く見えました。
 次に向かってスタートはしましたが、まだまだ手探りで進んでいる状態です。こんな私たちですが、これからもイベントなどを企画し、平和とピースあいちを発信していきますので、首を長くして待っていただけたらと思います。