寄贈品展によせて◆モノが発する言葉を大事に    
ボランティア 古田 敬二



 ピースあいちでは2018年12月8日から2019年1月19日まで、第6回寄贈品展「時代を超えて語り継ぐモノたち」を開催し、この1年間(2017年6月~2018年6月)に市民の方々から寄せられたものを展示します。
 古くは 日露戦争に従軍した様子が書かれた120年近くも前の萬記帳(メモ帳)もあります。1937(昭和12)年に発行された少年倶楽部、1941(昭和16)年12月8日付けの宣戦布告詔書、真珠湾攻撃を伝える新聞、満州開拓に参加しその後、召集を受け戦死された方の遺書など、第2次大戦につながるものがたくさん展示されます。保存状況の悪いものもあり、いちいち手に取って確認できず、残念なものもあります。

加藤さんと堀田さん加藤さんと堀田さん加藤さんと堀田さん加藤さんと堀田さん加藤さんと堀田さん

上左:資料班の打ち合わせ 上右:キャプションのチェックのため、再度資料とにらめっこ 下:展示レイアウトに沿って並べてみます

 展示されている新聞や『少年倶楽部』といった読み物は、はっきりと「戦争」を意識し、罪もない子どもや大人たちまでを戦争に取り込んでゆくことを、何の疑いもなく書いています。
 73年間、わが国では戦争で死ぬ人は一人もなく、また戦争で人を殺すこともありませんでした。平和憲法、なかんずく戦争放棄をうたった9条に守られた結果です。先の戦争が残したもの、それらが発する言葉を大事にし、新しい「戦前」を作らず、いつまでも「戦後」であることを願うばかりです。