六千人の命のビザ
ボランティア 林 收
ひとり舞台とピアノ演奏
9月8日に安城市へ出かけ、アンフォーレのホールで開催された「ひとり舞台+ピアノ演奏 六千人の命のビザ」を鑑賞しました。
主演のまつもとぎんこ(松本銀子)さんは、ピースあいち開館直後の2年ほど事務局を担ってこられた方ですから、ボランティアの方で松本さんと顔見知りの方は大勢いらっしゃると思います。
舞台の大筋は、杉原千畝さんがリトアニアの日本領事館に領事代理として勤めていた1940年の夏、ポーランドでのナチスの迫害から逃れ来て、日本の通過ビザを要求する大勢のユダヤ人に対して、日本政府が反対するビザを自らの一存で発行した時の話で、奥さんの幸子(ゆきこ)さんを演ずるぎんこさんが長々と語る間に入れたピアニスト森光明子さんの奏でるギデオン・クラインというユダヤ人作曲家の作品とのコラボレーションを狙ったものでした。
この舞台は今後も、この演劇企画を図っている「ポカラの会」が予告している公演予定によると、内海、長久手、瑞浪などで企画されています。
日本領事館に押し寄せるユダヤ人たち
千畝さんは戦後ブカレストの捕虜収容所を経て帰国後、外務省から辞職を求められ退職に追い込まれました。その後日本政府による公式の名誉回復が行われたのは、千畝さんの死後14年も後の2000年10月10日になってのことでした。
千畝さんが生まれた岐阜県八百津町には杉原千畝記念館が設立されていて、ピースあいちのメンバーと連れあって訪れたこともありました。この記念館は2000年7月に創立されたもので、開設後多くのユダヤ人が訪れています。