朗読劇「あの夏の空に届け」を発表して  
南山国際中学高校 教諭   馬場  豊            

                                           
 

 この朗読劇も、校内発表として14年目、ピースあいちでは10年目を迎えました。今年も例年同様、生徒7人・母親7人の共演として構成し、7月7日上演しました。
 戦争のもたらす悲しみを見つめ、考えていくことは、私たちがより豊かな人生を送るうえで大切なことと考えます。戦争の時代を生きた人たちが高齢となり、体験をじかに聞くことが難しくなりつつある今日、書物につづられたその思いを、さまざまに取り上げて読み継いでいこうと考えたのが、この企画を始めた理由です。
 何度も読みこんで書き手の思いを想像し、心を込めて読み上げることを目ざして取り組んできました。これまでのピースあいちのご協力に感謝します。

展示室展示室


◆参加された方の感想から◆
○ことばの力にあらためて感動しました。自分たちが生まれるずっと前の戦争ですが、子が親を想う気持ちがひしひしと伝わってきました。誰でも皆、平和を願っているのに、なぜ戦争がおきるのか、いろんな情報を知るうち、大国の産業や経済が世界情勢と大きく関係があることが解っています。私たちは、地球市民として、世の政治にもっと関心を持ち、戦争が起きるのを止めなくてはいけないと強く思います。
○とてもよかったです。みなさんの声が、平和への声が届きました。「おとなになれなかった弟たち」は前回も聴きました。感動しました。米倉さんからの手紙も素晴しくよかったです。
○回を重ねる度、自分が年を重ねる度、新たな世界を知る程に、この劇は私の心を打ちます。戦争は、何の差別もなく、人・モノ・文化・心を奪っていきます。しかし、人が失われるのはもう十分でしょう。欲や権力に負けぬ平和を勝ち取るために、人類は努力を重ねる宿命を背負っているのではないでしょうか。毎年素晴しい劇をありがとうございます。
○皆さんの熱演お疲れ様でした。戦争を全く知らない世代の方々がこういう事でいろいろ考える機会を得る事は大切な事だと思います。
○戦争で死んでしまった人達やその家族がどれほどくるしんでいたのかが教科書で読んだのよりも戦争の悲しさがひしひしと伝わりました。
○学校で学んだ戦争の話が、こっちで聞いたら分かりやすい。
○選ばれた作品の多くは知っていましたし、自ら朗読したこともありますが、よく練習して来られた皆さんの読みの素晴しさに多くを学ばせて頂きました。素晴しいの一言に尽きます。
○とても良かったです!!感動して涙がでてきました。朗読、皆様方の力をあらためて感じました。これからも続けて感動を与えてください。
○気持ちがこもった、とてもよい朗読劇でした。戦争について改めて考える機会になりました。感動しました。
○10回目の朗読劇にあらためて大きな意義を感じました。やはり、最初の「峠三吉の詩」と「地雷ではなく花をください」には、いつも感動させられます。そして、原爆の残酷さには、とても怒りを感じます。若い学生さんとその母親たちの朗読がこれからも継続されることを期待します。
○生々しい迫力を感じ、引きこまれました。サラエボのくだりは、昔調べたこともあり、改めて考えさせられました。人の声で聞くということは、単純に文字を目で追うよりも心にささるという事に気づかされました。
○とても感動しました。涙をこらえて見させていただきました。戦争がなくなる事を切に願います。
○戦争を知っている方の話、当時の状況を朗読で聞くことで、その苦しみ悲しみがリアルに身にせまってくるように感じました。二度と戦争をしてはならないとの思いを強くしました。