◆所蔵品から◆資料ナンバー8800その他 縫い物の関係の資料の話
資料班
こて
こて(部分)
今月は縫い物に関するものを3点、ご紹介します。
まずはこれ。和裁で使う「こて」です。
火鉢だか炭火だかにつっこんでおいて、熱くしておいて使う。アイロンみたいなの。
最近使われているのは、電気のヒーターに突っ込んでおいて使うやつ。こて部分もクロームメッキでぴかぴかです。
なぜこれをご紹介しようと思ったかというと、「こて」のメーカーが2018年7月で廃業、というお知らせを偶然見たので、ピースあいちにも「こて」があったような、と思い出したのです。
靴下更生器
続いて靴下更生器。白い、陶器製です。以前「所蔵品から」でご紹介したことがあります。
なんでまた今、というのは、最近「ダーニング」というのを知ったからです。
「暮しの手帖」84号(2016年10-11月号)に「くつしたのお直し」という記事が載っていたのです。
すりきれた靴下など、カラフルな糸でかわいく直せるのです。ダーニングマッシュルームという木製のきのこ形の台に破れたところをかぶせて、糸を渡して直します。
その記事を見て、ピースあいちにある資料、あれ使えないかなあ、と思ってしまったのですよ。
ピースあいちの靴下更生器は戦時中か戦前のものだと思われます。「実用新案…」という文字が今とは逆、右から左に書かれています。「靴下足袋手袋修理用中型器」、というのが正しい名前ですね。
昔の日本にもあったダーニングマッシュルーム、みたいなもの。電球に靴下をかぶせて穴を繕(つくろ)う、というのも読んだことがあります。
左:ダーニングマッシュルーム
「愛らしいお直し ダーニングで大好きな服がよみがえる」 付録
(野口 光 主婦の友社 2017/10/27)
右:ダーニングやってみた
ダーニングマッシュルームを手に入れて、穴をふさいでみました。
糸巻き
最後に糸巻き。革製です。
こちらは「軍隊で5年間使用」という説明がついていました。
裏返すとポケットが付いています。針を入れたのでしょう。
針を刺した跡がいくつもついています。まん中あたりに白色で文字が入っていたようです。
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詳しい画像はこちらからどうぞ。
http://www.peace-aichi.com/pdf/20180622_kotekutsushita.pdf
ピースあいちウェブサイトの、所蔵品の紹介のページからも、バックナンバーの関連画像が見られます。よかったらこちらもどうぞ。
http://www.peace-aichi.com/objects/