◆ボランティア雑感◆ガイダンスビデオの中の僕  
ボランティア 小田 鑑彦            

                                           
 

  初めてピースあいちを来館された方に、1階のフロアで見ていただくガイダンスビデオ。今年4月にリニューアルされました。昨年5月の開館10周年の記念事業として制作したものです。上映時間は約10分。内容は、1.開館に至るまでの経緯 2.展示内容 3.館長のメッセージ 4.希望を編みあわせる、からなっています。

 2.展示内容は、「どうすれば戦争のない平和な世界を実現できるのか」を考えるコーナーです。2階展示室に掲げられている「焼き場に立つ少年」のパネル写真は、観る者をも、まさに不動の姿勢にさせてしまうようです。唇をキュっとかみしめ、死んだ幼児をおんぶし、直立不動で前方を見つめる眼…。今年の新年早々に、フランシスコローマ法王が平和の大切さを訴えるためにこの写真を配布され、被爆の実相が改めてクローズアップされました。
 次に3.館長のメッセージ。野間美喜子館長は「あの戦争を社会全体が決して忘れてはならない」「戦争のことを学び、これを教訓にして、日本が二度と再び戦争への道を歩まないようにしなければならない」と訴え、そして「平和を維持していくとともに、ひとり一人に何ができるかを考えてほしい」と呼びかけています。

絵はがき

ガイダンスビデオの一コマ。ワックスがけをする筆者(右端)

  もう一つ、4.希望を編みあわせるの映像には、「永遠の平和を」という文字が映ります。ピースあいち建設用地と建設資金を提供された、加藤たづさんの文字です。ピースあいちは、加藤さんが私たちに託されたご遺志を永遠に継承していく実践の場です。

 さあ、これからです。
 一つは、ビデオ冒頭、ピースあいちの日常活動状況の紹介です。ここに、年2回のワックスがけの場面(初版のガイダンスビデオにはありません)があります。そこには、本職のクリーナー業者もどきの一人の男性が映し出されています。これぞ僕の仮の姿!「ここが僕の居場所?!」と、声を張り上げてしまいました。こんな縁の下の力持ち(?)がスポットライトを浴びているなんて!

 もう一つは、館長のメッセージ映像の背景の図書棚です。僕たち図書班は、一昨年の大掃除の際、棚を整理し、①見た目に綺麗 ②取りだし易い ③表題が見易いなどの思いで、図書を分類番号順に並べ、棚の前面に揃えました。これからも図書を愛し、整理整頓にご協力いただき、ご利用いただければ、図書もきっと喜んでくれると思います。

 僕は、1945年(昭和20年)12月生まれです。戦争の時代から平和の時代へという、「日本の歴史のなかで、もっとも大きな意味をもった年」と言われる激動の年に生まれた者の一人として、ピースあいちを自分の真の居場所とし、これからも活動していきたいです。