今月の「ピースあいち」◆来館者アンケートより           
   



絵はがき

団体でのご来館が増えています。5月15日には、岐阜県の高山市立清見中学校から2年生23人の生徒と先生4人が来館してくださいました。1泊2日の研修旅行の最初にピースあいちへ。戦争体験者の語りを聞き、ガイドの案内で展示の見学。最後に3ヶ月練習をしてきたと「命あるかぎり」の歌を全員で歌ってくれました。3年生の修学旅行は、広島へ行くとのことでした。

■アンケートより

戦争中、実際に使われていたものや、空襲の音など、当時のことがよくわかる展示品が多くて、分かりやすかった。遺書や死亡報告書なども生で見るのは初めてだったので、すごくいい経験になった。3階の杉山さんの展示がすごく印象に残った。期間限定の展示なのは、悲しいと思った。多くの人に見てほしいと思った。(18歳女)

今まで戦争と言えば、広島・長崎の原爆や沖縄戦についてのイメージがありました。でも今日見学してみて、この東海地方での恐ろしい空襲や、一般の人々の生活を知り、言葉を失いました。また、日本が「加害者」でもあることも、今日分かりました。資料の中に、無差別爆撃を一番に始めた国は日本である、と書かれていて、とてもおどろきました。日本だって罪の無い人を多く殺してしまったんだという事実をしっかり認めて反省し、私たちがくり返さないために何ができるのか、これから考えていきたいと思います。(18歳女)

ピースあいちを見学して、私は杉山千佐子さんの資料が一番印象に残りました。彼女は、民間空襲被害者の為に闘い続け、101歳という御歳になるまで頑張ってみえて、本当に素晴しいなと思いました。杉山さんの言葉に「戦災傷害者に戦後はない」というものがありますが、その言葉の通り、戦争はいつまでも人を苦しめるもので、やはりあってはならないものだなと痛感した。<質問>杉山さんの跡取りというか、活動の受け継ぎ等は、現在どうなっていますか?(18歳男)

今まで8月15日「だけ」広島と長崎をピックアップして「戦争」を特集するテレビを放送していた(今もしているが)。その内容は「やられた」「日本が全部悪い」といったもので実際、学校でも教科書をさらっと読むだけで教員の「日本が悪い」という余計な感情が入りまじったものとなっていた。私の親も「日本が悪かった」とばかり言っている。そればかりではなく、やはり戦争を知り感じることが大切だと思うので、これからの研究テーマにしていきたい。(18歳女)

自分自身、広島や沖縄といった被害の大きい地域に修学旅行で足を運んだことはありますが、こういった全体的な戦争の像を詳しく学ぶのははじめてでした。隠されていた軍の横暴、他国への被害、一般人の犠牲などももちろん考えないといけないですが、一方で、軍規に背いて命がけで人や動物の命を救った人たちもいる。そういった事実をきちんと伝え、自分たちが特別な状況におかれた時、どう動けばいいかを考えようと思いました。(20歳男)

高校までは、制度の名前を覚えたりすることに必死だったが、その制度や問題の背景には一人ひとりの生活が犠牲になっていたということを理解することができた。そして、これらの知識やここで自分が見て感じたことを身近な人に伝えなければならないと思った。(19歳女)

杉山さんのコーナーを見ていたときに、普段平和にのんびりくらしている私たちよりも、杉山さんの方が戦争を体験して精神がつかれているはずなのに、平和を築くための活動に精を出していてすごいと感じた。また、支援者が、杉山さんの眼帯を作って贈ってあげたという部分を見て、こういう寄り添いもあるのか、と勉強になった。(18歳女)

順番にわかりやすく当時の写真、資料を見ながら学ぶことができた。2階の大きなパネルにて「眼をそらさないでください」など大切な字が強調されており、当時のことや戦争を体験された方の話を聞いてみたいと思った。企画展では、教科書にはでてこなかったが、他の戦災者と力を合わせて闘う杉山さんの話を実際に聞いているわけではないが、実際に聞いているような気持ちになった。戦争後も被害者のみなさんにとってはまだ“終わった”ということはできないのだと思う。これからの世界を平和にするためにも、戦争について学ぶことは大切だと思えた。(19歳男)

やけどを負ったり、腕をなくしてしまった人の写真をみましたが、顔から怒り、悲しみ、そして自分にはまだ理解ができない感情を感じました。これから、今日を機に、その感情を少しでも理解できるように学んでいきたいと思いました。(18歳男)

つい目を背けたくなるようなことが多く展示されていて胸を傷めたが、決して忘れてはいけないことだと思った。多くの展示が想像以上にあって驚いた。一つひとつは独立しているように見えて、よく見ると繋がりがいくつもあって、とても興味深かった。最近、テレビで原爆のシンポジウムに、日本の学生が参加できなかったという報道があった。それもパネルに加えてみてもよいかもしれない。(19歳男)

今までの小学校や中学校などでした平和の学習では、被害を学んだ事はあったけど、加害についてはあまり学んできていなくて、ずっと加害の方も知った方が良いのじゃないかと思っていたけど、知らないままにしていましたが、今回のお話で、加害についても学ばなくてはならないという言葉に、自分で考えてみたいと思った。(18歳男)

杉山さんに会いに来ました。杉山さんとは20年近く一緒に活動し、県外へも何度かご一緒させていただきました。戦災傷害者のため、全力で行動する杉山さんを見て、学ぶことだらけでした。時々暴走して困らせることもありましたが、すぐに機嫌を直して、甘い高級なお菓子をごちそうしてくれましたね。今の時代を天国から見て、今日も怒っているでしょうネ。(68歳男)

日本政府が戦中、一般市民もさまざまな法律で戦争に動員していたにもかかわらず、空襲などで大けがした「一般市民」には、なんらの補償もしていないとは…。あまりにも無責任だと怒りがわきました。二度と戦争の惨禍をくりかえさせてはならないと、決意を新たにしました。(24歳男)

前回(初回)は、1階と2階をゆっくり見て、3階はかけあしで見ました。今回は3階の「杉山千佐子追悼展」をゆっくり見ることができました。9年くらい前に、杉山さんの介護でかかわったことがあります。どのような人生を送られたのか知りたいと思いました。(66歳男)

戦争の被害は国家が補償すべきと思います。戦争のない平和な社会をつくっていくために、これまでの戦争を反省し、くりかえさない日本にならなければならない…国民の不断の努力で。(45歳女)

前から行かなくてはならない施設と思っていました。入館が15時だったため、1時間では全てを見ることができませんでした。2階の「戦争の全体像」は、いい展示だと感じました。1冊の本にすれば、15年戦争のポイントをおさえた解説書になります。戦争の悲惨さを次世代に伝えていくことは、年々むつかしくなっていきますが、あきらめないで頑張ってください。(60歳男)

平和を願い、孫と来ました。孫の記憶の中に少しでも残りますように…。(78歳女)

防空法のお話は、非常に人々が犬死するような怖い話でした。自分が住んでいる所が焼けたという実感が湧いてとても怖かったです。杉山さんの話も、とても痛そうでした。先輩方と昭和天皇の責任について話すことができました。(18歳女)

太平洋戦争や空襲についての知識が薄かったのですが、資料やお話からかなり詳しいところまでわかって、とても参考になりました。戦争を起こさないための議論をするにあたって、大いに役立つ知識を得ることができてとても良かったです。(18歳男)

名古屋に空襲があるかもと知っていて、高射砲の準備を政府がしていたのに、国民には知らされていなかったなんて、驚いたし、怒りを感じます。昨年北朝鮮のミサイルがとんだ際のJアラート(安倍首相は前日知ってたらしい)の政府の対応を思い出しました。国は国民を守らない!(23歳男)

ずっと(数年前にTVで知って)行きたいと思っていました。来て良かったです。知らなかったことたくさんありました。胸がしめつけられるような写真もありました。語り継ぐ方が少なくなっていると思いますが、もっとたくさんの人に広がって、このピースあいちに見に来てほしいと思いました。(51歳女)

昨年も夏の課題(博物館レポート)で来館した高校生が、「あの戦争は日本がボコボコにされていたと思っていたが、日本もひどいことをしたんだとよくわかった」と書いていました。民間運営、手づくり展示、優れた企画展、素晴しい名古屋の博物館です。これからもご発展を心から願っております。(63歳女)