「開館10周年記念募金」目標達成お礼・・・そして今後に向けて      
10周年記念募金委員  河原 忠弘



 

 ピースあいち開館10周年を迎え、記念事業のための募金を、昨年5月から年末までお願い致しました。日頃からご支援下さっている方の57人に「呼びかけ人」となってもらい、ご支援の輪を広げていただきました。また、会員、支援者、ボランティアには、格別のご協力をいただきました。その結果、12月末には目標額1000万円のところ1185万円と、大幅な達成となり、募金活動を終了いたしました。
 厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。

 10周年事業は、皆さまの豊な発想で多様なものになり、事業資金は多額になると予想されたので募金目標額を大きく掲げましたが、当初は達成が至難と思われていました。事業が具体化され、実施が進むのを横目で見ながら、募金の進捗を心配していました。夏ごろにヤット軌道に乗ったとの印象を得て、はじめて達成を期待できるようになりました。
 他方で、事業費用は、建屋などの修理費が意外に少なくて済むことが分かってきました。設計段階からメンテナンス費用が節約できるような工夫があったと聞きますが、みんなが、日頃から施設をとても大事に扱ってきた結果でもありました。来館者から「靴は脱がないでいいのですか」と訊ねられるほどに床面がきれいに保たれ、急な大雨が来ても水が建屋内に流れ込まないように何時も側溝の清掃ができていることに、現れています。

展示室

改修した3階の展示室

 募金から費用を拠出した事業としては、建屋などの補修、3階展示室の改修、倉庫内の棚設置といった工事関係と、10周年記念誌の発行、ホームページのリニューアルなどがあります。
 3階の展示室は、これまで事務室仕様であったのですが、展示室に相応しい壁・照明・釣り具をつけて、「いわさきちひろ展」を迎えることができました。

加藤さんと堀田さん

10周年記念誌

 10周年記念誌は、関係者の皆さまの開設運動開始以来の苦闘・工夫・喜びが、イキイキと伝わる素晴らしいものとなりました。配布先からは、堅苦しい記述ではなく読みやすい、何も隠さず掲載してあり、運営の実態がよくわかるといった感想が寄せられています。工事・記念誌のいずれもが、20周年に向けた活動のための財産形成になったと思います。

 また今回の活動で、もうひとつ嬉しいことがありました。それは、募金をしてくださった方の約4割が、今までお付き合いがなかった方であったことです。開設準備開始から約四半世紀、支えていただいた方々は、すでにご高齢になっています。新しい時代のピースあいちを支えてくださるのは次の世代の方々でしょう。
 初めて見学に来ていただいた帰りに、「大切な仕事をしている、応援します」と言って募金してくださった方、「今の状況は危うい。こんな施設は必要だ」と激励のことばを添えて送金して下さる方が、たくさんいらっしゃることです。これからも運営を見守っていただけることでしょう。心強いことです。
 私たちは、今まで以上に、「良い考えで、良い企画を展開し、応援し甲斐がある」という評価をいただけるよう、頑張らなければいけないと思います。