「戦争の中の子どもたち」展と小・中学生のガイド       
運営委員  吉岡 由紀夫



加藤さんと堀田さん

生徒さんたちのと交流もガイドの楽しみの一つ

 今回で7回目の「戦争の中の子どもたち展」。10月~2月にかけては、小・中学生が平和学習や修学旅行、教科学習の一環として見学する時期です。戦後72年が経過するなか、展示を通して、『戦争中の子どもたちの生活』を理解してほしいと願いながらガイドを行っています。近頃は、子どもたちの感想や意見、質問が出るような方法はないものかと考えながら進めています。

加藤さんと堀田さん

 

 3階の展示室に入ると最初に、「展示されている写真、モノを見て、説明文を読んで、今のみんなの生活と『違う』ところがあれば、一つでもよいので探してください」と伝えて、見学時間(5分ぐらい)をとるようにしています。すると子どもたちは、一人ひとり散らばって自分の興味のある展示に見入っています。「違い」を見つけたところで、発表してもらいます。子どもたちはそれぞれに、「髪型がみんな同じである」「すべての生活が戦争に結びついている」「戦死した兵士の墓を清掃している」「おもちゃや漫画が兵士や戦争と関係している」「雑誌の表紙のタイトルが右から左に書かれている」など、積極的に話してくれます。
 4~5人の子どもに発言してもらった後で、2階の常設展示の「戦時下の国民生活」とも重なる点もあるので、子どもたちの具体的な生活状況をガイドするようにしています。「何か」を感じて、人に話したり、調べたり、考えたり、興味を持ってくれる子どもになってくれればと願っています。

 

見学してくれた小・中学生から、次のような『平和メッセージ』が届きました。

 

〇僕は、今、この普段の生活がずっと続いてほしいと思います。最近、北朝鮮が変なことをしていますが、それが原因で戦争が起きてほしくないと思っています。僕といっしょにこれからもずっと平和が続くようにしていきましょう。(愛知県・中学生2年生男子)
〇私は「平和」という言葉がなかったら、世界中でまだ戦争が続いていたと思います。でも、世界の中にはまだ戦争が続いている国もあります。私は「平和」とは争いごとがなく、一人ひとりが笑顔で過ごせることだと思います。私はこれからも「平和」が続ければいいなと思います(愛知県・中学2年生女子)
〇いまはまだ平和だけど、またいつ戦争になるかわからないから、もっと平和を守る努力をしないといけない。(大阪府・小学6年生男子)
〇戦争がない日本や世界がいい。私は平和な毎日が送れる日本が続いてほしい。(大阪府・小学6年生女子)

 見学した学校からは、見学中や見学後すぐに、来年度も見学するとの予約申し込みがあります。見学する学校が増えることを期待して、展示やガイドの研さんに努めたいと思います。