ボランティア雑感◆ボランティアに参加して―いま、寄贈品展準備中  
ボランティア  安藤 正幸            

                                           
 

  今年の8月から資料班と第一木曜日の班に参加させていただいています。この年になって時間を持て余す日が多くなり、このままではいけない、何か役に立つことをしたいと思うことが多くなっていました。きっかけは終戦記念日だったと思いますが、夕方のTVで「ピースあいち」が放送されていたのを見て、ああこういうことが良いのじゃないかと。さっそく資料館を訪ね、何らかのお手伝いができればとボランティアに加わらせていただきました。

絵はがき

寄贈品展の準備をする安藤さん

 私は終戦の年の生まれで戦後の教育を受けて育ちました。父は中国に兵隊で行っており、同居している頃は時折戦地の話を聞かされましたが、ほとんど聞き流していました。今思えばもっと聞いておけばよかったと悔やまれます。現在,大戦の経験者は極めて少なくなり、その経験者から話を聞いた多くの人も高齢化しつつあります。従ってありのままの大戦の話を聞く機会はますます少なくなっています。戦争で亡くなった人が非戦闘員を含めると日本人で300万人を超えること、また中国や東南アジアの国々での数えきれない犠牲者の上に今の日本があることを知っておく必要があります。

 二度と戦争をしないためにも、なぜ愚かな戦争を始め、し続けたのか、なぜほとんどの人が反対できなかったのか、なぜ新聞などメディアは戦争の片棒を担いだのか、若い世代の人たちに1人でも多く、資料や当時の現物を見てもらって考えていただければと思います。
 今は12月8日から始まる「第五回寄贈品展-戦争を語り継ぐモノたち-」の展示準備をしています。先日も赤茶けた昭和7年の新聞号外を広げると、まさしく支那事変や5.15事件を報道するものでした。それを見ると、これを切り抜いた方の思いや新聞報道の姿勢が伝わってきます。
 まだひとりでは何も作業できず足を引っ張ってばかりですが、先輩の温かい心遣いをいただいて頑張っています。