ピースあいち 戦争体験“語り継ぎ手の会”を9月に結成します!
運営委員 河原 忠弘                                                

                                                
 

 ピースあいち 戦争体験“語り手の会”のメンバーは、学校で生徒に、館内で来館者に、8年間で3万6千人にその体験を語ってきました。たいへんな人数です。また、こうした活動を組織的・継続的におこなっている例は全国的にも少ないと思います。
 先の戦争の終結から72年、戦争の実体験者はご高齢になっています。お元気な方でも、遠くに出かけて、他人の前で語ることは、次第に難しくなっています。それは、戦争体験の伝承活動が細ってくることであり、戦争が歴史上の事件として抽象的な単なる知識となることを意味します。
 体験者自身が直面した具体的事柄やその時の心情をどう伝えていくかが、いま、とても重要な課題になってきました。

新聞記事

 「ピースあいち」では、かねてから“戦争体験語り継ぎシナリオ“づくりに取り組んできました。語り手さんのお気持ちを察しながら、体験を文字に置き換え、映像や実物資料を添えて、シナリオに編集するものです。すでに10編ほどのシナリオができています。今のところ、語り手の方がお元気なので“シナリオ朗読“を実践する例は、殆どありませんが、これからは、増えていくでしょう、

 そうしたことから、戦争体験“語り継ぎ手の会”結成の機運が高まり、NPOの総会、ピースあいち運営委員会で了承をいただき、9月23日に“ピースあいち語り継ぎ手の会”を正式に結成することになりました。
  語り継ぎに関心、興味がある方に集まって頂いて、
 ① 今の語り手の会の活動を支援する、
 ② 体験者を取材して語り継ぎシナリオをつくる、
 ③ つくったシナリオを使って、語りを訓練し実践する、
 を目的とします。さらに、すでにご親族などから体験を聞いて語り継いでいる方とも一緒になって、今の語り手の会の活動を継承することを意図します。
  この会は、「ピースあいち」の活動に関わっていただいているボランティアの皆さんばかりでなく、他の場で活動中の人、あるいは発表の場を求めている一般の方々にも登録していただき、参加してもらう考えです。戦争体験の語り継ぎが大切であると考える人々の東海地方におけるセンター的な役割も展望します。その点からも、マスコミなどの情報・報道機関の協力を得ていく必要があります。

 

 すでにNHKのテレビ放送があり、協力・参加の希望者が出始めています。参加登録票用紙を付したチラシもできています。今の語り手さんの引き続きのご活躍を期待し、あわてることなく地道に進め、地域に根づいた、広がりのある活動にしたいと思います。
  先ずは9月23日の結成会へのご参加と、ご協力・ご支援を皆さまにお願いします。

ちらしをダウンロードできます。