「ピエゾグラフによる いわさきちひろ展」によせてー―ちひろの子どもたちに囲まれて          
運営委員 熊本亮子



加藤さんと堀田さん
 

 昨年9月にピースあいちの仲間で行った安曇野ちひろ美術館ツアーから10か月余。7月18日から『ピエゾグラフによる いわさきちひろ展―世界中の子どもみんなに平和としあわせを―』が開幕しました。
 はるばる広島から来た青年。長野から来た方。ご自身で点訳したちひろの絵本を寄贈しに来て下さった女性。ちひろTシャツを着た女性。始まってまだ1週間にならない間に、遠方から来て下さる方や、ちひろ大好きの方たちなど連日多くのお客さまを迎えています。
 でも、展示会場は静かで穏やか。ちひろ作品に向き合うその様子は、皆さんとても優しい表情です。

 「私はこのバラの絵が好き!」「赤い毛糸帽の女の子をどうしても選んで欲しい」「戦火から子どもを守るお母さんの目に胸を打たれる」「平和の中の子どもたちと戦争の子どもたちを同じ壁面に並べよう」「子どもの平和としあわせを願って描いたちひろの思い伝える展示にするには」・・・・。
 “戦争と平和の資料館”でのいわさきちひろ展を目指して、企画会議ではさまざまな意見を出し合いました。ちひろ美術館の学芸担当者の的確なアドバイスを受けながら、じっくり時間をかけて展示作品を選び、構成をして、気が付けば7月になっていました。

 会期が近づいて、作品の借り出しは、レンタカーのバンで安曇野ちひろ美術館へ行きました。ピースあいちの学芸員が万全の準備をしてこその自己運搬です。
 展示作業はちひろ美術館・山田美穂さんの指導を受け、ピースあいちのスタッフ11人で朝9時半から夕方5時までかかかりました。
 山田さんに「皆さんのこれまでの経験が良くわかりました。」と言われて、何でも自分たちでやって来た積み重ねが活きて、ほっと安堵。読書コーナー、ちひろグッズと絵本・書籍の販売コーナーも整えました。

加藤さんと堀田さん
 

 今、ちひろの子どもたちが、ピースあいち10周年の夏に私たちを元気付けてくれています。8月が終わるまで、ちひろの願い「世界中の子どもみんなに 平和としあわせを」、ピースあいちの思い「平和のために一歩踏み出す」ことを伝えたい。
 皆さまをお待ちしています。