◆所蔵品から◆資料ナンバー1045 「夏休(なつやすみ)の友」の話
資料班
夏休(なつやすみ)の友 表紙
梅雨が明けて、蝉がにぎやかに鳴いています。7月は大相撲名古屋場所があって、駅やスーパーマーケットでお相撲さんを見かけることもあります。
ピースあいちでは夏の企画展が始まり、小学校や中学校では夏休みが始まりました。
今月ご紹介するのは「夏休(なつやすみ)の友 尋常科第五学年」です。
下の方には「社団法人 静岡県教育会編纂」の文字が入っています。
奥付(おくづけ)
裏表紙を開いたところの奥付です。
発行は昭和13年(1938年)7月。著者は静岡県教育会、発売元は新聞堂教育部となっています。
夏休の友
表紙を開いてすぐがこちら。
大君の御盾とならん身にしあれば みがかざらめや つとめざらめや
冒頭は、天皇の盾となれという、いかにも戦争中なフレーズから始まりますが、そのあとは夏休みのワークブックで見たことがあるような注意書きです。
夏休の友
さらに次のページがこちら。
「いよいよ楽しい夏休が来ました。
然し(しかし)何時も(いつも)と違って非常時です。支那の各地で戦争をして居られる兵隊さんのことを思うと、「ふしだら」な生活はして居られません。規則正しい、しっかりした毎日を送りましょう。」
ふしだらって、なんか色っぽい方向の言葉だと思っていたのですが、調べてみると「規律のないこと、だらしのないこと」という意味だった。夏休み、規則正しい生活を、って、戦後生まれの私も言われてたよ。
夏休の友 8月1日
毎日の課題の、最初のページがこちら。夏休みの初日は8月1日だったようです。
最初の科目は「国史」。歴史なんですが、縄文時代弥生時代ではなくて天照大神(あまてらすおおみかみ)とか三種の神器がテーマです。
夏休の友 8月1日
8月4日は、算術と理科です。なぜか算術の問題文はかたかな書きです。理科は、縦書きです。
夏休の友 8月6日「書方」「図画」 8月8日「修身」 8月9日「手工」
他に「書方」「図画」「修身」「手工」などの科目もご覧いただきます。
このページではご紹介していませんが、「地理」「綴方」「読方」などの項目もあります。
詳しい画像はこちらからどうぞ。
http://www.peace-aichi.com/pdf/20170722_natsuyasumitomo.pdf
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http://www.peace-aichi.com/objects/