講演会「福島の今とこれから」に参加して       
ボランティア 山田 哲司



加藤さんと堀田さん

居住地に置かれた放射性廃棄物

 

 神谷俊尚さんは、南相馬での放射線測定作業に長らく関わっている方です。私も毎年、放射線の測定プロジェクトに参加しています。この作業は、南相馬市とその周辺の放射線の空間線量を測定し、その結果を地図上に表し、市民に公表するというものです。測定は原発事故直後から今日までずっと続けられています。
 また、野菜などの食物や土壌などの放射線量の測定も行われています。
 お話を聞いて私が気づいたことなどを書きます。

 放射線の空間線量(地上1mと1cmで測定)は確実に低下してきています。それは、セシウムなどには半減期があり、年ごとに少しずつ減ることと、雨や風で放射性物質が流されること、人が居住(予定)する地域では除染作業が行われているからだと思います。
 しかし、そのことは政府のやろうとしている「被災地に無理やり人を帰す」こととは次元が違うことだと思いました。山地はまったく除染されていませんし、帰還規準の20ミリシーベルトはとても私たちにとって安心・安全な数値だとは思えません。特に放射線の影響を受けやすい子どもたちには危険な規準だと思います。
 お米などは放射線検査をして、国の定めた規準以下のものしか流通していないそうです。キノコ・山菜は放射線量が高く、まだまだ食べられないそうです。私は政府の定めている規準そのものに疑問があります。帰還規準と同様に、安倍政権の政治的・政策的な意図を強く感じるからです。
 菜の花プロジェクトなど、農地の復興再生にむけた事業、太陽光発電などの事業も立ち上げられています。少しでも協力できることがあれば参加したいと思います。神谷さんや河田さん(チェルノブイリ救援・中部)に協力・支援をしていきたいと改めて決意をしました。