◆ボランティア雑感 ◆戦争はいけない。どんな理由があろうと   

                                                ボランティア 足立 邦彦

                                                
 

 「ピースあいち」のボランティアは、友人に誘われテニス会(PATC=ピースあいちテニスクラブ)に参加したことがきっかけとなり始めました。

 ピースあいちの展示物を見て、説明文をつぶさに読んでいると、ほとんど記憶の彼方にあった自分の終戦時の体験記憶が不思議に蘇ってきました。
 終戦時、自分は4歳、両親と妹(1歳)と朝鮮の町はずれの小さな村に住んでいました。“日本は負けた。(朝鮮が勝った)”という情報が伝わったのだろう。大勢の村人たちが我が家に押し寄せ、日本(あるいは戦地)に送られた家族を返せなどと大声で親父に詰め寄っていた情景。木の橋の下で家族4人身を寄せ押し黙って、我々を探す村の衆たちのざわめきが行き過ぎるのを待っていた緊張感。日本人の数家族で漁船を借り上げ機雷などの危険がいっぱいの玄界灘を乗り越え内地下関の雑踏に紛れ込んだ時の両親の安堵の姿。など記憶のファイルで何十年も眠っていたページが頭の中で踊りだしました。

絵はがき

2階展示場

 社会人になってから6年間家族でスイス(ジュネーブ)に住んでいたことがあります。スイスは周りの国々が戦争をしても過去数100年間戦争をしていない国です。それ故か、そこには多くの国連機関の本部があり、世界の人々が安心して暮らせる平和な世の中を作っていこうという活動があり、子供たちが通う公立の小学校でもいろいろな国籍の子が融和している様子を当たり前のように感じていました。

 こんな自分勝手な感傷とささやかな経験から、”戦争はいけない。どんな理由があろうと、どんな国とであろうと戦争をしてはいけない。世界から戦争が無くなったらいい。”という想いを持っていたこと。そしてこの想いをより多くの人に共有してもらうことが大事であり、ピースあいちの活動はそこを目指していると私の心に響いたからボランティアの一人に加えてもらいました。しかし、これから自分に何ができるかについて、はっきりしたイメージが自分の中にも未だ出来てはおりません。