常設展示の紹介

「ピースあいち」の常設展示は、NPOの前身「戦争メモリアルセンターの建設を呼びかける会」が1994年11月に発表した「戦争メモリアルセンター基本構想案」に基づいています。 指針としたのは、「歴史的な客観性と総合性」と「愛知の特殊性」です。客観性とは「学問上の定説」で、総合性とは「史実の集合から歴史を読み取ること」でした。また、「愛知の特殊性」は、航空機産業のメッカであった愛知県の戦争被害と捉えました。 この指針に拠ることで、「ピースあいち」の常設展示は信頼性を高めることができました。


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第1展示 愛知県下の空襲

空襲とは空から爆弾を落とすこと。20世紀、空爆が戦争の形を変えた。 愛知県にも空襲があった。多くの家が焼かれ、多くの人が死んだ・・・。

第2展示 戦争の全体像・15年戦争

戦争はなぜ起きたか。日本はどこで何をし、戦争はどういう経過をたどったか。どういう結末になったか。なぜ国民は戦争を止められなかったか・・・。

命の壁

悲惨だからこそ、「どうか目をそらせないでください」 戦争は、命の破壊=死である。 中国の人たちの死、戦場での兵士の死、東京大空襲の死、沖縄の死、原爆の死・・・。

第3展示 戦時下のくらし

お父さんや兄さんが兵隊に征った。 家にいなくなった。 戦死して帰ってこなかった。食べ物や着るものがなくなった。軍人が一番えらくて威張っていた。楽しいことが減っていった。自由にものが言えなくなった・・・。

町家

戦時下の町家を再現。寄贈された「焼夷弾で穴があき焼き焦げた天井」も展示しています。

第4展示 現代の戦争と平和

世界には戦争の長い歴史がある。今も、戦争はなくなっていない。だが、平和を求めてがんばった人たちも沢山いる。今も多くの人ががんばっている。 平和のために自分ができることは何だろう・・・。

準常設展示 戦争と動物たち
Ⅰ ゾウを守った東山動物園
Ⅱ 戦時下の動物たち

その他

原爆ドーム鉄製模型

戦争中、愛知時計で空襲を体験した故高木昇さんが、平和を願って5年がかりで制作した精巧な模型。

嵐の中の母子像 本郷 新作

広島市の平和公園、原爆資料館前に建てられている像と同じもので、「わだつみのこえ」と並ぶ本郷新の代表作。(寄贈 大脇雅子)

平和地蔵

戦後1948年3月、名古屋市中区千代田(旧千早町)に住んでいた故山田順三さんら町内会の方たちが、空襲の犠牲者を追悼し、平和を願ってつくられました。ご遺族やお寺(建昌寺)のご厚意で、ピースあいちにお迎えしました。毎年3月に「名古屋空襲犠牲者追悼の夕べ」を行っています。